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高木浩光@自宅の日記

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2007年03月17日

RFID児童登下校管理システムのクオリティは安心安全ソリューションってレベルか

2004年から2005年にかけてたびたびNHKニュースやテレビ東京で華々しく宣伝されていた、RFID児童登下校通知システムだが、去年あたりから悲惨なことになっていたようだ。

2006年8月13日の日記からリンクしていた個人ブログを再び見に行ってみたところ、その後こんなことになっていた。

朝、7:36。
ICタグによる登下校システムの停止。(略)

事務所の電話は、鳴りっぱなし。
何とかならないかといわれても・・・・。

とにかく富士通に対応してもらうまで待つしかない。
原因は、どうやら、メールサーバの停止らしい。
7:36に最後の送信をしてから、停止したらしい。
それ以降に登校した子どもには、メールが送信されていません。(略)

27 September ご迷惑をお掛けしました。, 情報科な日々のつれづれ

メールが届くことで「安心」するシステム。子供の身に何かあったときはメールが届かないことで知らせるというシステム。よって、システムトラブルが起きると、「子供に何かあったのか」と保護者からの電話が殺到する。そういうシステムデザイン。

ICタグによる出欠管理システム。
昨日は、登校メールが止まってしまいました。 (略)

前回、不具合があったのは、9月。
その時の症状と、素人目に見れば同じ。

前回の不具合の際に、富士通には対策を指示したにもかかわらず、同じようなことが再び。
その時も、明確な原因にたどり着くことは出来なかったらしい。
多分、今回も同じ。

だからといって、何の報告もないというのは、どういうことだろうか?(略)

共同開発ということでこのシステムを育ててきた。
しかし、「出来上がってしまった」、いまでは、富士通にとってはどうでも良いことのようだ。

何が問題かを、運営を続けながら見守っていかないといけないのに・・・。
子どもの命、ということに関わっているという認識が、富士通にはないとしか思えない。
人として、最も大切なことに関わりもっているという意識の欠如としかいいようがない。(略)

06 December メール停止, 情報科な日々のつれづれ

こういうトラブルが何度か起きれば、保護者は「メールが来ないのはまたシステムトラブルなんだろうな」と思うようになり、「安全対策システム」としての意味を成さなくなる。(なんてことは、はじめから予想されたことだろう。)

(略)今月に入って2回目。
ICタグのために、時間が失われる。

どんなに「完璧」なシステムでも、それを動かすのは人。
運用していくのは、人。 (略)

今回は、これまでの原則を根本から覆すような、とんでもない問題。
当の富士通は、そんな意識は全くない。
危機意識が薄弱。(略)

それに関わる人の懸命さが見えれば、何も言うことは出来ない。
一生懸命な姿があれば、仕方がないことなのです。

あまりに安易な発想が、今月、2回目の不具合を招いた。
1回目の不都合だって、9月に「誠意」をもって対応していれば、起きなかった。
同じことが起こることを、手をこまねいて見ていたとしか思えない。
今回も、不都合が起こることは予想できながら、事前に対処しなかった。(略)

明日からどうするか?

その対処だって、何の具体案も出さない。
出てこない。
セキュリティ上問題はあるけど、という前提では、代替案になるはずがない。
それしか思いつかないようだから、何度も、同じようなミスを犯すに違いない。(略)

良いものを作ろう。

そういう創造力を失った人たちと、一緒に何かをするのは、本当に辛い。
そんな人たちとは、一緒に進んでいけない。
気持ちは、完全に破綻している。 (略)

13 December 虚しく時間は・・・, 情報科な日々のつれづれ

「どんなに「完璧」なシステムでも」というが、こんなのが完璧なシステムと思っていた人がいたのだろうか。インターネットメールで通知するなんて。そんなことははじめからわかっていたはずのこと。

「セキュリティ上問題はあるけど」という前提の代替案というのは、何だろうか。Windows Updateを止めるとか、そういう系統の話か?

「良いものを作ろう。そういう創造力を失った人たち」……どんな部隊なんだろう?

(略)ICタグ、アクティブ型のICタグで、いろいろな面がよくなると思っていた。
自分にとっては、負担でしかないかもしれない。
負荷ばかりがかかって、何のためにやったかのが、まったくわからない。 (略)

14 December 心身共に限界間近, 情報科な日々のつれづれ

ICタグによる出欠管理システム。
再び、メール送信がうまくいきませんでした。
保護者の方には、大変、ご迷惑をおかけしました。
原因は・・・。

どうやら、Bフレッツの障害。
まだ確定には至っていませんが、原因として、一番可能性が高いのは、Bフレッツ。(略)

傷口を広げたのは、証明書の手続きミスで、web上でデータ確認ができなかったことにあることは言うまでもありません。
それさえできれば、対応は、もっと簡潔にできたはず。
そう言う意味で、改めて、富士通のミスの大きさを実感していただきたいのです。

その点で、富士通の罪が消えることはないのです。(略)

20 December メールが止まった, 情報科な日々のつれづれ

「証明書の手続ミス」って何だろう? SSLサーバ証明書の期限を切らしたのだろうか。

ICタグの不都合。
メール送信のソフトウェアがおかしいということで、バージョンアップ。
確かに、ソフトウェアが止まることはなくなったようなのですが…。

送信が、遅い。
考えられ無いくらい遅い。

バージョンアップは、検証の上ですることは、確認済み。
ところが、聞いてびっくり。
なんと、動作検証をしていない。(略)

もう少し真剣にやって欲しいなあ。
やってもらわないと困るんですよねえ。
保護者の方々は、登下校の通知メールにかなり神経を尖らせているのです。(略)

もはや、我々が当初、出欠管理として意図したことよりも、登下校の安全確認という面の.方が重要度を持ってしまっているのです。
このことを、何度、説いてもわかってもらえない。
どんな風に話しても、理解して、それを行動に移してもらえない。 (略)

10 January 初日から, 情報科な日々のつれづれ

「学校での出欠管理用だから、保護者への通知の完全性は保証していない」とか、そういう説明を受けているのかなあ……。

突然、午後に打ち合わせ。
ICタグの登下校システム安定に向けた話し合い。

提案された内容に具体性がない。
なんともお粗末な内容。(略)

31 January 突然の打ち合わせ, 情報科な日々のつれづれ

なんというか、まあ、そういう業者いますね。ときどきですが。

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