22日の日記の件、当該サイトの運営者のものらしきメールアドレスが見つかった*1 ので、23日に以下の内容のメールを送った。
Subject: 著作権侵害に対する警告 あなたが運営していると推察されるサイト「LiVEMARK」http://livemark.jp/ は、私の著作物(http://takagi-hiromitsu.jp/diary/)を無断で複製し自動 公衆送信しており、著作権法に違反していると私は考えます。しかしながら、 私の著作物については私が侵害とみなさなければよいとも言えます(親告罪)。 以下の条件に従ってくださった場合には、私の著作物(上記のもの)について は黙認することにします。(http://livemark.jp/ における使用に関して。) 和解条件 「キャッシュ」と書かれているすべての部分(他者の著作物のページをも 含む)を「ミラーコピー」という名称に変更してください。 ただし、この条件が満たされている場合であっても、この黙認はいつでも中止 できるものとし、その際には私からそちらへその旨を通知するものとします。 以上
しかし、この希望はかなわず、当該機能は廃止されるという結末となった。
22日の日記のリンク元をあちこち辿ると、案の定、 「じゃあProxyサーバのcacheはどうなの?」的な反応がチラホラ見られた。
LiVEMARKの運営者は、自身の運営するフォーラムにおいて、
著作権問題の件ですがツッコマれるかなーって感じです。
正直な話、僕は著作権の問題は詳しくないので頭には入っていたんですがシス テムの利便性を追求した結果どこかにこの問題を置き忘れた状態でした。 現在livemarkは影響力も少ないのでこのままキャッシュ機能をいかしていきたいと思っています。(略)
という発言をしていたくらいで、今やこのように、法律のことを考えない人 (へたをすると刑罰適用年齢に満たない者)が個人でこういうサービスを自力 で作って始めてくる時代なのだ。よそが同じことをやっているのだから(同じ じゃないのだが)自分もやってよいと思ってしまうようだ。
昨年9月12日の日記「技術用語 「cache」が政治的な言葉として拡大利用される」で懸念していた、 cacheでないものをcacheと呼ぶことの弊害が、 もうここまで来ているということだ。
*1 当時は連絡先さえ書かれていなかった。現在は連絡先が示されている。
- とりあえず「キャッシュ」じゃなく「ミラーコピー」と称してくれないか(高木浩光@自宅の日記) 「ミラーコピーと称してくれないか」については同意。しかし「cacheでないものをcacheと呼ぶことの弊害」というのは疑問。それについては以前 [id:rna:20040913] で書きま..