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高木浩光@自宅の日記

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2006年08月18日

一日中幼児たちの映像を不特定多数に公衆送信している保育所

  • 子ども守るIT ――学校で駅で街で, 朝日わくわくネット, 2005年9月28日

    ネット中継 幼稚園での笑顔満開/職場で家で親安心

    (略)こうしたシステムでは、保護者らには専用パスワードを配布して映像が見られるようにするが、権限のない部外者には映像を見せないのが普通だ。しかし、同保育所は「保育所に興味を持ってほしい」と、一般にも映像を公開している。もっとも、子どもの安全を守るため、カメラのズームアップはできないようにしており、保護者でもない限り、映像で子どもの見分けはできない。

という記事があった。「西脇保育所」で検索してみると見つかった。

たしかに、誰でもライブ映像を見られるようになっている。今見たところ、プールから出た女児たちが全裸になって着替えている様子が映っていた。

「映像で子どもの見分けはできない」というが、どういう意味なのだろうか。普通に顔が見えるのだが。これをどう見るかは人それぞれだと思うが、親御さんたちはこのことを承知しているのだろうか。インターネットも携帯電話も使わない親は知る由もないかもしれない。携帯電話で見ている親は「自分はアクセス権限があるから見えている」と思い込んでいるかもしれない。

「保育所に興味を持ってほしい」というのはどういう意味なのだろう。先生達は一日中見られてたいへんだなあと思う。

追記(19日)

当該ページは、19日午前9時ごろ、Basic認証による利用の制限が課され、誰でも見られる状態ではなくなった。

これは事故で公開状態にあったのではなく、保育所の意思によって公開されていたものであることは、昨年の朝日新聞社の記事で「同保育所は「保育所に興味を持ってほしい」と、一般にも映像を公開している」と書かれていることから明らかであろう。

憶測するに、朝日新聞の記者は、「これはまずいのではないか」と思って取材したのではないだろうか。しかし取材で、「カメラのズームアップはできないようにしている」、「保護者でもない限り、映像で子どもの見分けはできない」と言われてしまえば、これを問題視するような記事は書けないのだろう。「権限のない部外者には映像を見せないのが普通だ。しかし」との一文を入れるのが精一杯だったのだろう。「あとは読者が判断してくれ」ということなのだろう。

監視社会化させるIT利用の拡大に疑問を持ちつつ取材するジャーナリストたちは少なくない(私もそうした方々の取材を受けることがある)はずだが、「○○ですから」と言われたらそれ以上踏み込めないというマスコミの体制ができあがっているように思える。

ところで、この保育所が「無断リンク禁止」を掲げるようにならないかと心配だ。言うまでもなく、「リンクお断り」と主張することで管理責任を果たしたことになることはない。

ちなみに、当該ページのURL(http://nishiwakins.jp/camera/)でGoogle検索してみたところ、2ちゃんねる掲示板のコピーらしきページが見つかった。

そういえば、一時期、意図せず公開状態になっていると思しきライブカメラを検索で探す行為が流行っているのを見た記憶がある。特にパナソニック製のネットワークカメラで、デフォルトで表示される画面の文字列で検索するなどすると、なぜこれが一般公開されているのか理解できないような監視カメラ映像が公衆送信可能化されているのが大量に見つかるということがあった。当時、アクセス制限の設定方法を説明するマニュアルに原因があるのではいかとの疑いを持ったが、調べていない。

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愛煙家の多事総論:後付の言い訳 ■強盗犯、やくざから袋叩きに ソース:俺的ニュースの盛りw ■“腹時計の位置”突き止める ソース:俺的ニュースの盛りw イザ!:ネットで酷評「ゲド戦記」 なぜ、客入りは良好?-ITニュース 儲かったから面白いとは限らないだろうに..

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