RFIDのプライバシー議論でよく目にするのが、「数センチとかの近くからしか読めない」という主張に対して、「電波を強くすればもっと遠くから読めるだろう」というものなのだが、私はこれについて次のように考えていた。電波の強度は、リーダからの電波に比べてRFIDからの応答の方が極端に弱いはずだから、通信可能距離はRFIDからの応答電波の強さで決まり、リーダ側の給電用電波を強くしても応答電波の強さはほとんど変わらないか、あるいはRFID側にリミッタ回路が入っているのではないか、と。
ところが先日、ある信頼ある情報筋からそれを否定する見解を得た。実際にリーダの電波強度を変化させながら試すと、強くするほど遠くまで読めるようになるのだとか。
全部の製品がそうなっているかはわからないが、だからこそやはり、9月6日の日記で書いたように、RFIDの製品仕様に、運用時の標準通信距離だけでなしに、悪用された際を想定した最長応答可能距離も併記するよう、義務付けるかガイドラインを作る必要があるように思える。
そういえば、空港のチケット発行機はどうなっていたかな。同じ構成だっけ?
と述べた件、いつもチケットレスでしか利用していなかったので、暗証番号を入力したことはなかった(チケットレスではクレジットカードを入れただけで決済済みの搭乗券が出てくるので)のだが、先日、羽田空港に行ったので、航空券購入機能を試してみた。
このように新幹線券売機と同じだった。
もしかしてこれがスタンダードなのか? 諸外国ではどうなのだろうか。
電車ならまだ、財布を掏られないようにしていれば、暗証番号だけ取られてもたいしたことないかもしれないが、空港といえば、この発券カウンターの次に向かうところは、すぐ隣の手荷物検査ゲートであるわけで、そこでは普通、財布を一旦手放すわけで、そのとき盗まれるかもしれないと思うとかなり危険を感じる。使用したクレジットカードは財布に戻さずに、搭乗券と共に手に持ってゲートを通るようにするのがよいかもしれない。
あの手荷物検査ゲートの係員は、どのくらいまじめに荷物が誰のものか確認しているのだろうか。
ちなみに、噂によると、銀行のATMですら、タッチパネルが垂直に設置されていて、店の外からパネルが見えるところもあるのだとか。