住基ネットにはこれといって思い入れのない私なのだが、今日は早起きしたし、せっかくの初日なのだしと、がらにもなく市役所に出向いて住基カードをゲットしてきた。行ってみると支庁舎で2番乗りだった。係員が慣れない様子で発行までずいぶん時間がかかったが、その間、次の申請者は現れなかった。カードは非接触型ではなかった。がっかり。
何に使えるのかと係員に尋ねると、親切に教えてくれた。他の市町村の役所から住民票を取得できるのだという。だが、カードを機械に入れると発行してくれるわけではなく、申請書は手で書く必要がある。住基カードは本人確認のために使われるそうだ。しかも、そのとき、住基カードでなく、運転免許証でもかまわないのだとか。なんだよ、住基カードの出る幕ないじゃん。ようするに、住基カードは免許証を持たない人々のための公的身分証ということらしい。(つくば市の場合。)(今のところ。)
来年の秋には公的個人認証が始まって、自宅からインターネット経由で婚姻届とかが出せるようになるのだとか。楽しみだ。つくば市では、それまでは使い道がないようだ。気長に待つとしよう。
係員さんも初々しく、やたら丁寧に説明してくれるので、役所にしては楽しいひと時だった。窓口の向かい合う席で、係員がオペレータ用ICカードをリーダに挿す。そしてキーボードを打つ。おいおい、パスワードが丸見えだよ。その係員さんの打ったパスワードは、4桁の数字だった。とても覚えやすい番号だった。まあ、そんなもんだろう。たいしたことじゃないんだし。
そしてカードに自分の暗証番号を登録する。もう一台ある手前側のリーダにカードを挿し、フード付きのテンキーを押して4桁の暗証番号を入力。フードの高さは3センチくらい。係員さんからもよく見えたことだろう。お客さんが確認キーを押していなければ、押してくださいとアドバイスができて親切な感じだ。フードは奥側にしかないので、後ろからは丸見えだ。でも大丈夫。誰もいない。
係員さん、操作をミスったのか戸惑っている様子。端末の画面を覗き込んでみると、コマンドプロンプトの黒いウィンドウが。何やら接続中みたいなメッセージが。前にどこかで見たことがある。おお、これが噂の住基ネット端末か。
端末の裏側を見るとごく普通のパソコンだ。裏側を見るといっても、客側なので目の前にそれはある。うむむ、青色のイーサーネットケーブルが普通に挿さっているぞ。抜いたらどうなるかなあ。間に何か挟んだらどうなるかな。鞄の中のノートPCに挿すとどうなるだろうか。カードリーダもUSB接続か。抜いたらどうなるかなあ。間に何か挟んだらどうなるかなあ。キーボードコネクタも手が届きそう。USBソケットにフラッシュメモリとか差し込むとどうなるかなあ。まさか「自動再生」でプログラムが動き出したりしないよね。まあ、そんなことしても何ができるやら。やる価値があるのかどうか。
しかし、考えてみると、こういう風景って他では見かけない。銀行とか、郵便局とか、図書館とか。まあ、お金を盗られるわけじゃないし。公的個人認証が始まったわけでもないし。あ、今のうちに盗まれてたものが1年後に悪用開始されると困るなあ。気をつけよう。
今日も平凡な日記だ。
係員がオペレータ用ICカードを挿入して暗証番号を打つシーンが、夜7時のNHKニュースで放映されていた。以下に、公正な慣行に合致したニュース映像の引用をする。
これはきっと実演を依頼されて、偽の暗証番号をタイプしているところなのだろう。キーボードの見通しは良好。まあ、オペレータの暗証番号くらい、どうってことない。