「日本ツイッター学会(自称)」会長兼「日本フェースブック学会(自称)」会長の、武雄市長(佐賀県武雄市)が、武雄市の市立図書館で、CCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)と提携して、Tポイントカードを導入するとの構想を発表した。
図書館の利用カードはCCCのポイントカード「Tカード」へ切り替える。Tカードは若い世代に普及しており、図書館を使わない人が多いとみられる若年層を呼び込む狙いがある。本を借りた人へのポイント付与も検討する。
午前の発表と夕方の記者会見の録画がUSTREAMで公開されている。
夕方の会見では、USTREAM/Twitterからの質問も受けてもらえるとの情報があったので、早速、私からも以下の4点の質問を出した。
これを会場で拾って頂くことができ*1、以下のように扱われた。(2つ目のUSTREAM映像の39分57秒あたりから。)
質問代読者:CCCさんのカードの契約と図書館法との整合性はこれから検討することになると思うが、何点かそこらへんに関して質問が来ています。まず一つ目ですが、図書カードをTポイントカードに置き換えるとのことだが、Tポイントカード以外を選択するということはできるのでしょうか。
武雄市長:?・?・?
質問代読者:ようするに今の図書館カードのまんまでもいいんでしょうか。
武雄市長:(略)基本的には来年の4月1日までにね、作業の遅れとかない限り、Tポイントカードに僕は完全に移行したい、というふうに思っています。
質問代読者:(略)では二つ目ですが、Tポイントカードで図書を借りたときに、借りたという情報はCCCに提供されるんでしょうか。
武雄市長:(CCC担当者を見つめる)
CCC担当者:そこはまだ決めていません。
武雄市長:ああ、ただね、ひとこと言うと、これね、今までね、これ個人情報だって名の下にね、全部廃棄してたんですよ。なんで本をね、借りるのが個人情報なのか、って僕なんか思いますので。じゃあどこまでいくかは別にしてね、で、僕はそれを元にしてリコメンドを出したいんですよ、リコメンドを。例えば、杉山さんがこういう本を借りましたとしたときにね、今度借りたときにピッと4月20日までに返してくださいと出るじゃないですか、今度のお奨めはこの本ですとかって、いうふうにしたいんで。
質問代読者:そこはあれですよね、市民の同意の上でですよね、
武雄市長:そうですもちろん市民の同意の上です。ですので、そういう意味で僕はもう、元々、何を借りたかっていうのは、なんでこれが個人情報だ!って思ってるんで、それも、まこれね、文科省と調整が必要とするかもしんないんでね、ただまあ僕の意見は意見として伝えていきたいと思いますし、で、これは市民の皆さんに対しての同意、同意が必要ですこれは。これは出してくれるなとかっていうことについてはそれは、ちゃんと、ね、配慮する必要があるだろうなと思います。
CCC担当者:今のところ補足なんですが、我々ですね、あの、CCCとして、個人の情報の履歴をですね、どこかに出したりってことは一切やっていないです。これは過去もやっておりませんので、ちょっとそこは誤解ないように、お伝えしたいなあと。
武雄市長:あ、うちも出してませんので。うん。CCCさんと一緒です。
CCC担当者:たぶん、やるとすればですね、より人気のある商品は何なんだとかですね、こういう、女性の方を含めるとこういう品揃えの方が喜ばれる、みたいな、新価値を高めるための、データのマーケティングでデータベースとして使用するということは、有り得るかなあというふうに思ってますが、個人の方がこうこと借りてるみたいなとかですね、世の中の方にお伝えするみたいなことは一切やりませんので。そこはよろしくお願いします。
質問代読者:三つ目です。図書館で初めてTポイントカードを作ることになる市民に対して、Tポイントの利用規約への同意は、図書館を利用する市民の全てに強制することになるのか。
武雄市長:(CCC担当者を見る)
CCC担当者:そこはですね、その問題はあるなと思ってまして、規約をそれぞれ作った上で整理をしていかないといけないなあというふうに思っています。で、窓口でそれをどうとるのかというオペレーショナルな部分はこれから詰めることになります。
質問代読者: えーと、Tポイントの利用規約で、今のでだいたいご質問の答えは共通すると思うんですが、Tポイントの利用規約で、利用者の購買履歴っていうのはCCC以外の事業者に提供される規約になっているっていうのが現在の規約ですけども、これをご存知かどうかということと、それについてどうされるのかと、いうことは、まあ、検討中ということですかね。
CCC担当者:そうですね。
どんな本を借りたかが個人情報でないとは斬新な市長だ。しかもそこを、このように怒りをぶつけるようにして言ってしまうというのは、どのような気持ちの背景があるのだろうか。
*1 質問を的確にお読み頂いた方、ありがとうございます。
*2 「武雄市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の武雄市立図書館の企画・運営に関する提携基本合意について」(2012年5月4日)より、批評に必要な範囲で引用。
*3 「武雄市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の武雄市立図書館の企画・運営に関する提携基本合意について」(2012年5月4日)より、批評に必要な範囲で引用。
2012年5月5日午前のGoogle急上昇ワード
10位 武雄市
急上昇の理由: 佐賀県武雄市が、図書館の運営をTSUTAYAの運営会社であるカルチュア・コンビニエンス・クラブに民間委託することになったため。
...
欧州危機は「潰れ貴族」も量産する : アゴラ - ライブドアブログ http://agora-web.jp/archives/1453536.html そういう文化遺産を守っていくコストって誰が負担するかだよな それを税金で維持していく、という考え方もあるし 貴族が富裕になる社会構造を維持して任せるっ..
毎度おなじみの武雄の樋渡市長がまたやらかしたしかけたようです。 武雄市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の武雄市立図書館の企画・運営に関する提携基本合意について http://www.ccc.co.jp/company/news/2012/20120504_003337.html 記者会見Ustream http://..
『武雄市長、会見で怒り露に「なんでこれが個人情報なんだ!」と吐き捨て』 より 『市立図書館で、CCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)と提携して、Tポイントカードを導入するとの構想を発表』 したそうです 「どんな本を借りたかが個人情報でないとは斬新な市長だ..
武雄市(佐賀)の図書館カードがCCC(ツタヤ)のTポイントカードに切り替わるらしい。市がCCCに図書館サービスを委託する話(→)。 ・偏差値3でもわかる!武雄市図書館問題(はてな匿名ダイアリ) ↑の解説が、かいつまんでいてわかりやすかった。 元ソースに近いのは↓。暇な..