次の3つの記事を続けて読むと、何が見えてくるだろうか。
新原: 経済産業省のICタグに関する政策については、インフラ周りの課題、すなわちコード体系の標準化、及びエア・インタフェースの互換性という国際標準化という政策、および価格低減という政策課題の二点に集中して、民間企業の邪魔はしないというのが基本的な方針です。 あなたの知らないICタグの(本当の)話
ICタグのブレークは来年 自戒の念を込めて言う。新聞や雑誌でICタグの話題を目にする機会は増えたが,新たな動きだけを散発的に報道する傾向があった。加えて,新聞や雑誌の報道内容のほとんどは国内外の標準化動向や実証実験,プライバシ問題などに偏っていた。 (略) 誰かに入れ知恵された経営陣や上司が「うちはICタグをやらなくていいのか」と,ある日突然言ってくるかもしれない。いまのうちに,すべてのITプロフェッショナルの方にICタグに関する正しい知識を持ち,誤解や認識のズレをなくしておいていただきたいと思っている。 ICタグのこと,どのくらい知ってますか?
RFIDを話題にするなら、きちんと世間に向かって知らせるべきことを報じ、問うべきことを論じねばならない。そうやって自分たちの存在価値を判断してもらうべき時がきたように思う。根拠はないが、日本のITジャーナリズムの見識と品性が、どうも世界中から疑われている気がしてならない。われわれは、 RFIDについて何をどこまで伝えているのだろう? (略) 経産省や総務省がやるなら、と農水省も国土省もあれこれの開発テーマを挙げて予算取りに走った。そして官の御用達とあれば、何でもありがたがるIT企業がそれに群がった。この連中は、「コンセプトがおかしい」とか「こんな開発実験は意味がない」などと言い立てることは決してしない。与えられたテーマが曖昧でも、欲張り過ぎでも、逆に喜ぶ習性がある。「課題」が多いほど来期以降の受注に繋がるかもしれないからだ。そして、手っ取り早くカタチに残せそうな「実証実験」なるものに取り掛かる。 (略) 「タグ付き本」も悲惨なアイデアのひとつ (略) 総論:RFID報道の大間違いを正す
富士通は10月21日、ユーザー企業がRFID(無線ICタグ)を活用したシステムの導入を支援する「RFIDシステム導入コンサルティングサービス」の提供を開始した。同社はこれまでに手掛けたRFIDの導入や実証実験でのノウハウを蓄積し、商品化の準備を進めていた。(略)
これまでの実績といえば、バーチャル昆虫採取とか。
テレビ東京放送のこの映像で、話している人たちの表情が気がかりなところ。どんな発言がカットされているのかが興味深い。
情報処理学会コンピュータセキュリティシンポジウム2004に行ってきた。初日は別の用事と重なって行けなかったため、RFIDセッションを聴けなかった。まことに残念。
来月10日に、こういうイベントが開催されるとのこと。
頂いたチラシから引用:
RFIDに関する国際ワークショップシリーズ 〜情報共有とプライバシー〜場所: 東京理科大学 森戸記念会館 主催: 産業戦略的研究フォーラム, 九州大学システムLSI研究センター 参加費: 1000円
[趣旨の説明] ICタグに代表されるRFID (Radio Frequency Identification)技術は、私たちの日常生活に新しい可能性と未知のリスクをもたらします。RFID技術の最良の利用法を本質的に明らかにするためには、要素技術の進歩とともに、私たちの日常生活に関わる技術的・社会的・物理的なインフラストラクチャを再考する必要があります。本ワークショップの目的は、システムデザイナー、ハードウェア・ソフトウェア・セキュリティ・HCI分野の研究者、経済学者、社会学者等が以下の2点を軸に学術的な議論を行うことのできる場を提供することです: ・異なる視点、考え方、アイデアを持ち寄り建設的な議論を行う ・今後3〜5年のRFIDに関わるプライバシーおよび情報共有についてどのような研究を行うべきか明らかにする。