個人情報保護法改正の国会審議 第189回国会会議録から抜粋
(個人情報定義関係部分)

平成27年3月10日

衆議院予算委員会第一分科会第1号


○高井分科員 維新の党の高井崇志でございます


(略)


 まず最初にお聞きをいたしますが、一番大事な個人情報の定義でございます。ここが非常に曖昧であると、ビッグデータなどの活用に非常にストップがかかってしまいます。

 実は、今回、個人情報保護法改正に当たっては、昨年からずっと検討が進んでいて、六月には大綱というのが決まりました。それから、十二月十九日に、先ほど申し上げたこの法律案の骨子というものが出ております。そしてまた、二月十六日には、IT総合戦略本部のマイナンバー等分科会というところでもペーパーが出ております。

 今回、個人情報の定義を拡充するんだという記述があったり、それがなくなって、いや、明確化なんだという記述がある。一番最新の二月十六日には明確化となっているんですが、ここが非常に重要なポイントだと思いますので、今回の個人情報の定義というのが拡充なのか明確化なのか、そのあたり、大臣、御答弁いただけたらと思います。


○山口国務大臣 先般、予算委員会では時間がなくて、大変御無礼をいたしました。

 今先生の方から御指摘をいただきましたように、もう御案内のとおりで、ある意味、スマホとかインターネット・オブ・シングス等々でビッグデータというのはどんどんどんどん集まるようになり、かつこのビッグデータを利活用することによって、まさにこれまでとは違う地平が見えてくるというふうな状況なんだろうと思います。

 そういう中で、やはり個人情報の範囲というのが若干、いわゆるグレーゾーンというものがあって、企業活動が、その利活用がどうも萎縮をしておるのではないか、ちゅうちょをしておるのではないかというふうな御指摘があることも十分承知をいたしております。

 そのために今回の改正があるわけでありますが、こういった中、現行法の個人情報の定義に含まれると考えられるパーソナルデータ、このうち特に身体の一部の特徴をデータ化したもの等について政令で明確化をするというふうにしたわけでございますので決してこれは拡充ということではございません

 むしろ、ある意味、交通整理をすることによってもっと利活用が進むということを想定しておるわけで、これによって個人情報の保護も図りながら、同時にその利活用によって新産業、新サービスがどんどん生まれ出てくる、創出をするということを考えておるわけでございます。


○高井分科員 ありがとうございます。

 やはり、ITを推進する、大変造詣の深い山口大臣でございますので、そういったことにブレーキがかからないような法律になっているのだということが確認できました。

 今、個人情報保護、現行法があるわけですけれども、そこの範囲を拡大するものではないということで御答弁をいただきましたが、実は、ちょっとこれは細かいので事務方の方でも結構なんですが、幾つか疑義のある具体的なものがあります。

 先ほどの十二月十九日の骨子案によりますと、実は携帯電話番号というものがこの絵の中に含まれているんですね。明確に携帯電話番号というのが入っております。しかし一方で、現在のガイドライン、経済産業省のガイドラインなんですが、しかし、これが政府としていろいろ準用されて、一般の方はそのガイドラインを見て個人情報を見ているんですけれども、そこの中には、携帯電話番号はそれ単体では個人情報には該当しないと書いてあるわけでございます。

 そういう意味でいうと、この携帯電話番号は、今の大臣の答弁によれば、これは個人情報には入らない、現行法の解釈と同じだというふうに考えられますが、それでよろしいでしょうか


○向井政府参考人 お答えいたします。

 まず、経産省のガイドラインでございますが、これは固定電話番号が入らないというふうに書いてございます

 その上で、現行法もそうですし、今回の改正法もそうですが、個人情報に入るか入らないかというのは、基本的には、特定の個人を識別できるかどうかというところがメルクマールになっております。

 その上で、お尋ねの部分につきましては、携帯電話番号単体が個人情報に入るか入らないか、こういうお尋ねであろうかと思います。

 携帯電話番号は、単体で特定の個人を識別できるかどうかにつきましては、いろいろな考え方がありまして、私ども、法案作成過程でいろいろなヒアリングをいたしました。

 情報通信技術の発展によりまして、民間サービスに活用する場面がふえ、取り扱いによっては特定の個人を識別できるのではないかとの観点から、個人情報に位置づけられるとの考え方がある一方で民間のサービスの中には、携帯電話番号単体でサービスに活用しているものもありますが現状、適正に行われているサービスの円滑な運営が、個人情報に位置づけられると困難になるという懸念もあるところでございます。

 これらにつきましては、今後さらに政令で定めることになろうかと思いますので、社会実態や海外の制度等も勘案しながら、政令の作成段階におきましていろいろな意見を聞きたいと思っておりますけれども、基本的には、やはりITの利活用ということを念頭に置きながら決めていきたいというふうに思ってございます。


○高井分科員 政令でこれから決めるという答弁が多くなるとは予想していたんですが、しかし、政令で決まるとなると、やはり非常に萎縮効果、どうなるんだろうという不安の声が多いのも事実でございますので、きょうは御答弁は難しいかもしれませんが、これから法案審議、また、私は内閣委員会でもございますので、重ねてお聞きさせていただきたいと思います。ぜひ、そのときには、やはりある程度、もちろん政令で決めなきゃならないものもたくさんあると思いますが、大きなメルクマールはそれまでに決めていただきたいなと。

 これはちょっと通告していないんですけれども、向井審議官は大変お詳しいのでお答えいただけると思うんです。ちなみに、携帯番号はわかりましたけれども、携帯端末のIDとかIPアドレス、これはどうですか


○向井政府参考人 お答えいたします。

 携帯端末のIDあるいはIPアドレスは、やはり基本的には機械に振られたものだというふうに理解してございます。今回は個人に振られたものを対象にしておりますので、これらは入らないと理解してございます。


○高井分科員 明確な御答弁ありがとうございます。今後もぜひ一つ一つ明確にしていけたらありがたいと思っております。


平成27年3月25日

衆議院内閣委員会第2号


○濱村委員 公明党の濱村進でございます。


(略)


 それを今回の法改正ではしっかりと明確に規定していこうではないかということだというふうに捉えているわけでございますけれども、今回の改正においては、この個人情報の定義、どのように明確に定義をされようとしているのか、お答えいただけますでしょうか。


○平副大臣 ビッグデータ時代が到来をしている中で、個人の行動、状態等に関するパーソナルデータの利活用が求められる一方で、個人情報の範囲が曖昧となっており、企業がその利活用をちゅうちょしている状況にあるという認識は、全く我々も一緒でございます。

 そのような中で、現行法の個人情報の定義に含まれると考えられるパーソナルデータのうち、特に事業者や消費者団体から明確化の要請の高かったもの、すなわち、身体の一部の特徴をデータ化したものや、サービスの利用や個人に発行される書類に割り振られたものに関し、特定の個人を識別できるものとして政令で定めるものを個人情報として明確化することとしております。

 具体的には、例えば、身体の一部の特徴をデータ化したものについては、指紋認識データとか顔認識データなどを想定しております。また、サービスの利用や個人に発行される書類に割り当てられたものについては、免許証番号や旅券などを想定しているところでございます。

 いずれも、政令を定めるに当たっては、個人情報の保護と利活用のバランスを踏まえつつ、幅広く関係者等の意見を聞きながら適切に対応してまいりたいと考えております。


○濱村委員 今、平副大臣からお答えいただいたとおりで、実は個人識別符号という新たな概念が出てきているというふうにも思うわけでございますが、これは何も今までの概念を拡大する、個人情報の定義を拡大するものではなくて、それを細分化してみた、それで再定義してみた、こういうことですよねということで分類したものがそれに当たるというわけでございます。

 その上で、今御説明いただいたような、身体の一部に関する情報、あるいはサービスに付随するような番号、こうしたものについても個人情報に当たりますよということで定義をされたということであるというふうに認識いたしました。


(略)


○高井委員 維新の党の高井崇志でございます。


(略)


 実は、この法律の一番の肝は、個人情報の定義だと思います今まで、この個人情報というものが非常に曖昧で、グレーゾーンが多くて、そしてグレーゾーンであると、民間企業は、では、何かやろうと思っても、いや、これは個人情報保護法にひっかかってしまうおそれがあるから、やはり疑わしいときはやらないでおこうとちゅうちょする、萎縮する、そういうことがあった。

 それを何とか明確化して改善しようという法律なのでありますが、実は、これからいろいろ質問をしますけれども、かなり大事なことを、政令や省令、規則、これからできる個人情報保護委員会の規則で決めるという構造になっています。

 しかし、規則で決めますといって先送りしてしまうと、そもそも法の趣旨そのものにかかわるような大きなテーマも、いや、それは政令で決めます、委員会規則で決めます、こういうことになってしまうと、そもそもこの法律の審議そのものも成り立たなくなるし、また関係事業者の方を中心に非常に不安が残る、そして委員会の質疑も十分なものにならないと思います。

 そういう意味では、きょう、あるいはこれから個人情報保護法の審査に入るときに、それは政令で決めますからとか、個人情報保護委員会というのがこれからできて、そこが決めることですから私は知りませんという答弁は、ぜひ、できるだけしないでいただきたい。それは、言ってみれば、今の大臣が、一年先に決めることは次の大臣が決めることですから、私は答弁できませんと言っているようなことに近いことではないか。

 やはり、今この法律を出している大臣は山口大臣であり、事務方の皆さんでありますから、今の法律の責任において答弁をしていただきたいと思いますが、これも通告していないんですけれども、大臣、それも、ちょっと決意というか、述べていただけませんか。


○山口国務大臣 先生がおっしゃるとおりだろうと思います。私も、かつて野党のときに、政令で決めるというのはおかしいんじゃないかというふうなお話をしたこともございます。

 ただ、この問題に関しては、もう御案内のとおりで、結構広範囲、あるいは詳細にわたる、あるいは事業者の皆さん方のいろいろな御意見もございます。ですから、そういった皆さん方のお話も十分聞きながら、詳細については、委員会とそうした方々とのいろいろな議論といいますか対話の中でこしらえていくという部分も大事でしょうし、恐らく認定事業者のガイドラインというふうな話もあるんだろうと思いますので、できるだけお答えできる範囲でお答えはしていきますが、先生も御案内のとおりでございますので、そこら辺は御理解をいただければと思います。


○高井委員 ありがとうございます。

 私も役所出身でございますので、やはり事務方というのはどうしても守りに入りがちというか、大臣からそういう決意、方針を出していただけると、もう大方決まっている、もちろん詳細なことはお話しできないとしても、方針としてはこういう方針で、現行法をつくったメンバーとしてはこういう思いで政省令も決めていくんだという方針はあるわけでございますから、やはりそこは、詳細でなくても結構ですから、方針という意味では今回の質疑でしっかりと述べていただきたい。

 細かい質問をするので、事務方の方が答えたり、資料は事務方がつくることが多いと思いますけれども、そこはひとつ大臣も、そういう方針でしっかり答えていこう、そしていろいろな方の疑念をできるだけ少なくする法案審議にしていこうということを御協力いただきたいと思います。

 それで、具体的な質問に入ります。これは通告をしております。大臣にお聞きをいたします。


(略)


 先般、予算委員会の分科会で向井審議官にお尋ねして、個人情報保護の定義について、携帯電話の携帯番号、それから携帯端末のIDとかあるいはIPアドレスといったものが該当するんでしょうかという質問に対しては、向井審議官からは、該当しないという答弁をいただいております

 ただ、端末IDとかIPアドレスというのは非常に数がたくさんありまして、例えば端末IDだと十数個種類がある、その十数個の種類をどう組み合わせるかによって、組み合わせ次第によっては、個人が特定されてしまう、個人情報になり得るというふうにも言われています

 そうすると、例えばどの組み合わせをどうやったら、十幾つある、どう組み合わせたら、この場合は個人情報になるんだみたいなことを政府が一つ一つ全部、規則や政令で決めるんだろうかと。そして、それはどう組み合わせるかというのも、それぞれの業界ごとに、例えばゲーム業界であったり携帯業界であったり、皆違うわけで、そういったものは認定個人情報保護団体に任せるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 携帯端末ID等の話につきましては、これ単体を含むことにより個人情報となるような規定を今回追加したところでございます。

 したがいまして、複数ある場合は、容易照合性の方にまた戻るのかなというふうには考えておりますけれども、複数ある場合に、要するに、それが容易に照合できる複数のIDをもって個人が特定できるかどうかという問題に帰するのではないかと思いますが、それを全てガイドラインで書き切ることは基本的には不可能だと思っております。したがいまして、こういう場合、認定個人情報保護団体あるいは民間事業者の団体等が個人情報保護委員会に、事前相談に応じることや指導等を行うことになってございます

 したがいまして、そういうふうなことで、できるだけ緊密に民間団体と個人情報保護委員会が意思疎通する必要があるんじゃないかと考えておりまして、委員構成とかあるいは目的等の規定で配慮しているところでございます。


○高井委員 事前相談の窓口を設けるということかと思いますけれども、できるだけそこはやはり尊重していただきたい。明らかにおかしい、明らかにこれは個人情報を害するんだというようなときに、むしろ、事後的に規制をするというような性質のものではないかなと私は思いますので、そこは今後の運用になりますけれども、ぜひ、そういう趣旨からしっかりと運用を行っていただきたいと思います。

 これはもう一つ大臣にお聞きしたいんですけれども、今の話とも関連するんですが、今回の個人情報保護法の「定義」の中に「個人識別符号が含まれるもの」というふうに二条一項二号で書かれていまして、そして、その二項では、個人識別符号とは、次の各号のうち「政令で定めるもの」と、またここで「政令で定めるもの」といって、ほとんどが政令を見ないとわからないようになっております。

 こういった個人識別符号というのは本当に数え切れないほどありますし、今後もどんどん技術の進歩でふえ続けていくわけでございます。こういった状況を踏まえて、政令を定めるときには、こういった技術の進歩などをよくわかっていて、実際に個人識別符号を管理している、使っている民間事業者や業界団体と密に協議して決める体制をぜひつくってほしいと思いますが、大臣、いかがですか。


○山口国務大臣 ただいまお話しのこの個人識別符号でありますが、これも政令で定めるというふうなことになっておりますが、民間事業者においてどのような情報がどういうふうに扱われているか、これを実態をしっかり踏まえるということが必要不可欠であろうと思っております。

 そのために、各種の情報を取り扱っております民間事業者あるいは業界団体を初め、広く国民の皆さん方の意見を聞くということは大変重要であろうと思っておりまして、具体的には、その際、民間企業の実務に関して十分な知識経験を有する者を構成員とする個人情報保護委員会における審議、当然、この審議の過程では、その委員会のもとに専門委員等々を設けながらいろいろと御議論をいただくということもあるでしょうし、また、政令案に対するパブリックコメント、これもあるだろうと思います。

 いろいろな手法を使いながらしっかり、民間の皆さん方の御意見を十分反映するような格好で持っていきたいと思っております。


○高井委員 本当に、繰り返しますけれども、ITに造詣の深い山口大臣でございますので、ぜひそういう視点で、関係事業者の声をよく、本当に大臣が直接聞いていただくぐらいの、そういう場も設けて進めていただきたいと思っております。


(略)


平成27年4月23日

衆議院本会議第19号


平成27年5月8日

衆議院内閣委員会第4号


○平井委員 おはようございます。自由民主党の平井たくやでございます。


(略)


 最初に、法の規制対象となる個人情報はどのようになるのか。これからパーソナルデータを積極的に活用して経済活性化を進めていくためには、グレーゾーンを解消していくことが非常に重要だと考えていますが、個人情報の範囲を拡大しては事業者の萎縮効果が生まれてしまうということもあります。今回の改正法第二条第一項で個人情報の定義を規定はしていますが、今回の改正は、個人情報の定義の範囲を拡大するのか、そして、仮に拡大ではないとすれば、そもそも規定される特定の個人を識別できるものとは何か。これは、大臣にお答えいただきたいと思います。


○山口国務大臣 今いろいろと御指摘をいただきましたように、いわゆるビッグデータ時代が到来をしまして、特に政府の成長戦略を進める上でも大変有益とされるパーソナルデータの利活用が求められる一方、これらのパーソナルデータが、現行法上、個人情報の保護対象であるか否か、これが大変曖昧になっておりまして、このために企業とか団体等々はその利活用をちゅうちょしておるというふうな状況になっておるものと認識をいたしております。

 お尋ねの保護対象の件でありますが、これは、保護対象を明確化するというふうな観点から、現行法において保護対象に含まれると考えられるもの、具体的には、身体の一部の特徴をデータ化したもの等につきましては政令で定めるというふうなことにするものでありまして、個人情報の定義を拡大、拡充するものではないというふうなことであります。

 また、個人情報の定義の要件となっております特定の個人を識別することができるもの、これにつきましても、今回の改正において従来の解釈を変更するものではなくて、社会通念上、一般人の判断力や理解力をもって、情報の分析等によって生存する具体的な人物と情報との間に同一性を認めるに至ることができるものというこれまでの解釈と同様であります。

 今回の保護対象の明確化によりまして、個人情報の保護を図りながら、その利活用により新産業、新サービスの創出を促す環境整備が図られていくというふうなことを期待いたしておるところであります。


○平井委員 ありがとうございます。

 先ほど、大臣の答弁で、要するに、個人情報の定義を拡大するものではなくて明確化するんだという御答弁をいただきましたが、個人識別符号は単体で個人情報となるので、何が政令で定められているかは産業界からも非常に注目されています。

 そこで、確認をさせていただきたいんですが、この個人識別符号には、例えば、携帯電話の通信端末ID、マイナンバー、運転免許証番号、旅券番号、基礎年金番号、保険証番号、携帯番号、クレジットカード番号、メールアドレス、また、いろいろな種類のあるサービス提供のための会員IDは、それぞれ該当するのかしないのか、お答えいただきたいと思います。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 まず、単に機器に付番されます携帯電話の通信端末IDは、個人識別符号には該当しないと考えられます。

 一方、マイナンバー、運転免許証番号、旅券番号、基礎年金番号、保険証番号、これらは個人識別符号に該当するものと考えております。

 また、携帯電話番号、クレジットカード番号、メールアドレス及びサービス提供のための会員IDについては、さまざまな契約形態や運用実態があることから、現時点におきましては、一概に個人識別符号に該当するとは言えないものと考えております。


○平井委員 今御答弁いただいたところ、携帯電話番号、クレジット番号、メールアドレスあるいはサービス提供のための会員IDというものは、現時点では、これまで単体で個人情報に該当するということは当てはめられないということだと思います。

 事業者は、その前提で法に抵触しないような情報の取り扱いをして、そしてビジネスを生み出してきました。加えて、クレジットカード番号のように、国内外の取引関係事業者の間で広く取引を成立させるために共有し、流通することを前提として世界的な取引スキームが成り立っているものもあります。我が国のみがこのスキームの前提を壊すようなことがあっては、取引において国際整合性を保てなくなりかねない。

 事業者の創意工夫によって生み出されている新たなビジネス、その活力を経済成長戦略の重要な要素であるこの法律がそぐことがないよう、ぜひ、政令の議論を行うに当たっては、既存の取引等、社会の実態に配慮しつつ、企業の声にも真摯に耳を傾けていただきたいと思います。


(略)


○井上委員長 次に、阿部知子君。


○阿部委員 民主党の阿部知子です。


(略)


 三点目、伺いますが、私は、さっき平井委員と山口大臣のやりとりを聞いておりまして、いわゆる今回の改正案で個人情報というものに定義の明確化がうたわれておりますが、しかし、なおかつ、先ほどのお話を聞きますと、携帯電話番号等々については必ずしも個人情報というふうに識別せず、旅券や運転免許証等はそうであるというふうな御答弁と伺いました

 大臣にここで、私が違っていたら御指摘いただきたいですが、アメリカに二〇一五年二月十八日に消費者プライバシー権利章典というものが、草案の発表がございまして、そこでは、何を個人情報と定義を明確化するかということにおいて、もともとこの審議の過程で挙げられておりましたような、今の携帯電話番号を含めて個人情報として明確化していこうというふうな向きに私には読み取れるのですね。

 これは、個人情報の明確化ということを規制の強化と見るか、あるいはユニバーサルスタンダード、世界の共通のルールと見るかによって、例えば、日本の規制が甘いがゆえにかえって世界に発展していけないという、ガラパゴス化と言われているようなこともあり得るかと思うのですが、もう一度、携帯電話番号の取り扱いと、このアメリカの消費者プライバシー法について、大臣の御認識を伺いたいと思います。


(転載者コメント:ここで「携帯電話番号」ではなく「端末ID」と言えていないところが残念。)


○山口国務大臣 先生御指摘のとおり、大変難しい問題なんだろうと思います。これまでの法律の中で、やはり、例えばEUは、日本はEUから情報を提供するにふさわしくないというふうなことで見られておったりして、これは経済界も非常に困惑をしておるというふうな状況もあります。

 先ほども答弁ございましたが、御指摘の携帯電話の通信端末ID、これは端末を識別するための情報であるということで、単に機器に付番をされておるものでありまして、今回の法案に定める、者ごとに異なるように割り当てられたものではないというふうなことで、個人識別符号には該当しないと思っております。

 一方、携帯電話番号であります。直接その番号を利用する人間にこれは実はアプローチできるわけですね。また、個人との結びつきが非常に強いものでありますが、同時に、さまざまな契約形態、例えば法人契約とかプリペイドとかがあります。この形態とか運用の実態も実はございますので、現時点において一概にこれは個人識別符号に該当するとは言えないものであろうと考えておりますが、今後、政令の制定、運用に当たりましては今御指摘もございました諸外国における取り扱いあるいは技術動向等々を注視しながら社会実態等を反映して、該当性が明確になるように努めてまいりたいと考えておるところでございます。


○阿部委員 私がいただきました資料で、例えば二〇一四年十二月十九日提出のパーソナルデータの利活用に関する制度改正に関する法律案の骨子の折には、携帯電話等々もパーソナルデータとして組み込まれておりました。いつの間にか法改正の中で抜けて、今、グレーゾーンのようになった御答弁でありますが、大臣もおっしゃったように、例えば、EUの規制と我が国の個人情報保護の規制、どっちが厳しいかと問われたときに、日本が規制が厳しくないがゆえに、EUとお互い情報取引できないなどのことも起こり得ると思うんですね。

 私は、これは、進展する世界のいろいろな、いわゆるIT化も含めて情報の共有の中で、果たして本当に、企業の方が言われるように、日本は個人情報保護の扱いが厳しいから、規制が厳しいからなのかよりグレードアップしてユニバーサルスタンダードに持っていく、そういうことによって市場も拡大するのかを本当に明確にしていかないと、これからの私どもの国の将来というのも懸念されるところであります。

 従来、アメリカは、規制は緩い、何でも使えると言われながら、しかし、グーグルでもいろいろな訴訟を受けておりますし先ほどのアメリカの消費者権利章典などでも、消費者サイドのプライバシー保護のための法律や訴訟というものもあってバランスをしているわけでございます。

 日本がどんな道を歩むのか、私は、単に規制を緩めたらいいだろうというのではないというふうに認識しますが、大臣はいかがでいらっしゃいますか。


○山口国務大臣 私も、ほぼ阿部委員と同じような思いを持っておりまして、そこら辺は、利活用と個人情報保護とのバランスをいかにとるか、そして同時に、時代あるいは状況、あるいは技術の発展、これはやはり国民の皆さん方の意識によって非常に大きく変化をしていくものでもあろうかと思っております。

 そこら辺を踏まえながら、しっかりと個人情報を保護しながら、プライバシーを保護しながら、同時にいわゆる産業活性化をしていくということで、大変厳しい、難しい方法、道だろうと思いますが、しっかり頑張っていきたいと思います。


○阿部委員 大臣にあっては、ぜひそこをきっちり見据えてやっていただきたい。日本の将来にもかかわると思っております。


(略)


○井上委員長 次に、高井崇志君。


○高井委員 維新の党の高井崇志でございます


(略)


 それでは、具体的な個人情報の定義、今回の法案審議でも、もう平井委員それから阿部委員からも何度も聞かれていますが、私も、この第二条の定義のところをお聞きしたいと思います。

 私が三月十日に予算委員会の第一分科会でお聞きして、向井審議官から、携帯電話番号については今後政令で検討するという御答弁をいただいておりますただ、これは固定電話だというふうに向井審議官から言われましたけれども現在でも、電話番号というのは、容易照合性、これがない限り個人情報には該当しないというのが現行法であります。

 そう考えれば、今回法改正をするとしても、これはむしろ、パーソナルデータの活用のための法律でもあるわけですから、現行法と同じ、容易照合性があるときのみ個人情報に該当するということをはっきりおっしゃっていただければ問題ないと考えるんですけれども、どうでしょうか。

 それと、先ほど、大臣からだったと思いますけれども、法人契約の場合なんかは、やはり個人が使っていないというケースがあるわけでございまして、そういった場合は明らかに個人情報に該当しないと考えますが、その辺の御答弁をお願いします。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 まず、固定電話番号でございますが、固定電話の回線を家族、同居人と共有することが一般的なものでありますことから、それ単体では、特定の個人を識別できないものとして、個人情報に該当しないものとしておるところでございます。

 一方、携帯電話番号は、直接その番号を利用する人間にアプローチができるなど個人との結びつきが強いものであるが、現状において、一方で、法人契約を含めまして、さまざまな契約形態、運用実態があることから、現時点において、単体で一概に個人情報に該当するとは言えないと考えております。

 今後さらに、政令の制定、運用に当たりましては、諸外国における取り扱い、技術的動向等を注視しつつ、社会実態を反映し該当性が明確になるように努めてまいる所存でございます。

 なお、法人契約については、当然のことながら、個人情報には該当しないと考えております。


○高井委員 ありがとうございます。

 当然のことながらとおっしゃっていただきましたけれども、結構民間企業はそこを心配していまして、そういう意味では、こうやって答弁を積み重ねることで大変安心を得られるんだろうと思います。

 今の御答弁も、単体のときはということですから、容易照合性がある場合のみというふうに理解しました。

 続いて、今度は、私もインターネット・オブ・シングスの話、IoTの話で、インターネットに接続されたもの、あらゆるものに今センサーがつけられるという時代がもう既に始まっているし、例えば、洋服にもつくし、野菜のタグにもつくし、そういう時代でありますが、そうしたものにセンサーをつけて物の状態を管理したり、あるいは計測、はかったり、それらのデータを大量に収集、解析することで、故障の予知とかコストの削減、新サービスの提供に役立てようというのがIoTでございます。

 この法案で、このような物の状態を示すデータの取り扱いに関する規定はないと思います。個人が所有するもの、すなわち端末に搭載されたセンサーが生成する情報は個人情報に該当しないと思いますけれども、それでよろしいでしょうか


○向井政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘の、物の状態を示すデータにつきましては、例えば、冷蔵庫とかテレビのような家電製品の稼働状況等を精査、取得したようなものにつきましては、生存する個人に関する情報とは言えず、それ単体では個人情報には該当するものではないと考えております。

 しかしながら、物を利用する者の氏名等と一緒に取得されている、あるいは、事業者が物の利用者に係る別の個人情報を保有し、容易照合性がある状態になれば、これはまた個人情報に該当するものと考えられます。


○高井委員 そのあたり、どういうケースが容易照合性があるかというところが今後なかなか難しい判断というか、これも政省令でまた決めていくということなのかと思います。


(略)


平成27年5月13日

衆議院内閣委員会第5号



平成27年5月15日

衆議院内閣委員会第6号


○泉委員 民主党の泉健太でございます。


(略)


 参考人質疑ですが、大変貴重な御意見をたくさんいただきました。四名の参考人からの御意見というのは大変貴重であります。

 これまでも私は委員会質疑を伺っていまして、一つは個人情報の定義であります。特に、大臣も再三御答弁されていますが、携帯電話番号であります。

 これは、今までの答弁では、やはり一律に携帯電話番号ということでくくることはなかなか難しいねという話でありまして、特に法人契約とプリペイド、これについては個人と言っていいのかどうかというところがあるということもございますので、そこを検討しながら考えていきたいというところまでの御答弁だったと思います。

 私、宇賀参考人にお話を伺いました。個人の持つ、個人所有の携帯電話番号と法人契約やプリペイドみたいなものを技術的に区別することはできますよねというような質問をしたときに、可能ですというようなお話もございました。

 そういったことも踏まえて、そろそろ、法人契約やプリペイドのこともありますのでという形での曖昧な御答弁からもう一歩前に大臣には進んでいただきたいというふうに思っておりまして、やはり、個人の携帯電話番号ということについては個人情報という整理をしていく必要があるのではないか。個人の、そこについて改めて確認をしたいと思います。


○山口国務大臣 今回の法案は、現行法におきまして保護対象に含まれると考えられるもの、情報単体から特定の個人を識別することができるものを個人識別符号と明確化をして政令で定めることとしておるわけであります。

 この個人識別符号、これに該当するものを政令で定める際の基準、今後、民間企業とか消費者の御意見等も踏まえて検討していくというふうなことに相なりますが、現時点におきましては、情報単体から特定の個人を識別することができるか否かの判断を行う際の基準、これは以前から申し上げておりますが、情報が一意であるか等個人と情報の結びつきの程度、情報の内容の変更が頻繁に行われていないか等情報の不変性の程度、そして、情報に基づいて直接個人にアプローチをすることができるか等本人の到達性、これらの要素を勘案してというふうなことになります。

 御指摘のとおりで、法人とかプリペイドは個人情報にはならないということなんでしょうけれども、個人の契約しておる携帯電話番号、これは、電話しますと直接本人にもつながりますし、個人との結びつきが大変強いというふうなことでありますが、同時に、サービスとか運用実態もさまざまありますし、結構番号を変える方もおいでるわけでありまして、そこら辺の実態、あるいはまた諸外国における取り扱い、技術動向、これもあるでしょう、そういったことも注視をしながら、社会実態等を反映して、該当性が明確になるように努めてまいりたいというふうに考えております。

 現段階では、そこまでで御勘弁をいただければと思います。


○泉委員 向井審議官も来られていると思いますが、過去の答弁の中で、携帯電話番号やメールアドレスなどは個人情報だと一概には言えないという御答弁もされていると思うんですが、まさに、一概には言えないということについては、法人契約やプリペイドがあるから一概には言えない、こういう理解でよろしいですか。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 一概に言えないという趣旨は、もちろん契約形態もございますが、技術動向、それから諸外国の状況、その他全てを踏まえまして、一概に言えないということでございます。


○泉委員 ありがとうございます。

 携帯電話番号、仮に番号が変わっても、大臣がおっしゃったように個人に到達するということは間違いないことでありまして、私、この一連の個人情報の議論を聞いていて、やはり、法律の中の立て方と一般庶民の感覚にはまだちょっとずれもあるんだろうなと思うんですが、少なくとも、一般庶民のそれぞれの認識でいくと、情報に対する気持ちの悪さというか、そういうものを感じるかどうかというのは大きいような気がします。

 これは、法律にはしにくいかもしれませんが、大事にすべきことでありまして、ですから、ビッグデータも、もし個人がわかるような形で使われればデータが使われたことが気持ち悪いでしょうし、あるいは、何らかの理由で自分の手元に情報が到達をすれば、電話がいきなりかかってきたり、いきなり訪問客が来たり、あるいはメールが来たり、そしていろいろな商品あるいはカタログが届いたり、こういうときに、何でだというところで気持ち悪さを感じる。そこに至る経緯の中で何があったのかということに対する不信がやはり業を萎縮する可能性もあるんだろうというふうに思います。その気持ち悪さというものは、ばかにはできないというか、重視をするべき感覚なのかな、そんなふうにも思っております。

 そういった意味で、携帯電話にいきなり業者から電話がかかってくるだとか、メールアドレスに全然知らないところから広告のメールが来るというのは、やはりいい気分のするものではないですね。

 一方で、これもなかなか気持ち悪いという人も多いものですが、いわゆる行動ターゲティング広告、リスティング広告とかこういうものは、確かに、個人情報というか、パソコンを扱っている本人に届いているというよりもパソコンに届いているという方が正しいものであると思います。個人、例えば、私がパソコンを使っても井上委員長がパソコンを使っても、そのパソコンの過去の履歴を通じてそういった広告が表示されるということであろうと思いますので、これは一概に個人情報云々ということじゃないかもしれません

 しかし、世の中ではまだまだ、そういうリスティング広告みたいなものというのは、リマーケティング広告とかいろいろ言われますが、気持ちの悪さを感じる方々も結構おられますね、過去一度検索したものがずっと広告で出続けるということについて。こういうのもまだまだ、それをどう拒絶するかだとかについても、多くの方がルールを知らない、操作方法を知らないということもあったりします。

 そういった気持ちの悪さみたいなものについて、配慮の行き届いた個人情報保護ということにやはりしていかなければいけないんじゃないのかなというふうに私は思います。

 ちょっと時間の関係で幾つか質問を飛ばさせていただきますけれども、利用目的の変更のことについて質問をさせていただきたいというふうに思います。


(略)


○大西(健)委員 民主党の大西健介でございます。


(略)


 きょう、お手元に、パーソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子案の時点の、十二月時点の説明資料の抜粋を配らせていただいていますが、一ポツで「個人情報の定義の拡充」ということでありますので、当初は、やはり個人情報の定義を拡充していくということだったんだというふうに私は理解をしております。ただ、IT業界とか経済界からは、余り個人情報の定義が拡大されると利活用に支障になるということで、反発というのもあったというふうに聞いております。

 そこで、具体的なことについてちょっとお聞きをしたいんですが、既にこの委員会でも大臣から御答弁があったというふうには聞いておりますが、改めて、スマホとかパソコンの端末機のID、これが個人情報に当たるのか当たらないかについて、そしてまたその理由について、大臣の方から御答弁いただきたいと思います。


○山口国務大臣 御指摘の携帯電話の通信端末ID、このような端末を識別するためだけの情報、これは単に機器に付番をされるものでありまして、今回の法案に定めます利用者ごとに異なるように割り当てられたというものではないというふうなことから、いわゆる個人識別符号には該当しないというふうなことで判断をいたしております。


○大西(健)委員 資料の次のページは新聞記事でありますけれども、こういうふうに記事になるということは、おやっというふうに感じる人が多いんだというふうに思います。

 「端末ID 個人情報に含まず」、また、見出しには「経済界や自民の要求反映」というふうにありますけれども、やはり今、確かに機器に付番されるものではありますけれども、この記事の中の、線も引いておきましたけれども、例えばネット広告業界でつくる業界団体は、端末IDについては個人情報に準ずる扱いにすべきとのガイドラインを定めているということであります。つまり、そういう業界の中でも既に端末IDというのは個人情報に準ずる、そういうものなんだと扱われていると。さらには、ここにもありますが、端末IDだけでは確かに所有者が誰だか知ることは難しいけれども、正確な位置情報や行動履歴などを組み合わせていくと、個人を特定することもできるんじゃないかということが言われております。あるいは、SNSのIDとかメールアドレスと名寄せすれば、これも個人が特定できるんじゃないかというような指摘もあるんです。

 そうすると、私は、やはり、端末IDは個人情報に当たらないといきなり言ってしまうのはちょっと狭く解し過ぎじゃないかなというふうに個人的には思っております。

 そういう中で、では次に、携帯の電話番号、これはどうなんだということですけれども、再び資料の一枚目に戻っていただいて、ここでは「個人情報として新たに位置付けるもの」として、(一)、(二)といって二つの類型を示しているんですけれども、(二)の最後のところですね、丸括弧で、例として携帯電話番号と。これは昨年の十二月時点の説明資料ではありますけれども、携帯電話番号は、昨年の十二月の、個人情報の定義を今後拡充していくんだという説明資料においては、まさに(二)の類型で携帯電話番号が例として挙げられている。ということは、私はやはり携帯電話番号というのは当てはまるのかなと

 一方で、携帯電話番号は本人の申し出があれば即日に番号を変えることもできる、あるいは、前の人が使っていた、別の人が使っていた番号をまた再利用してほかの人が使うという場合もあるということを考えると、これは個人が特定できる情報には当たらないという意見もあるということであります。

 そこで改めて、今度は携帯電話番号、これが個人情報に当たるのか当たらないのか、またその理由について、大臣から御答弁いただきたいと思います。


○山口国務大臣 この件は先ほど泉委員にもお答えをいたしました。ちょうど大西先生はまだおいでておりませんでしたが、お答えをいたしたわけであります。

 携帯電話番号、これは直接その番号を利用する人間にアプローチができます。極めて個人との結びつきが強いものであるというふうなことが言えるわけですが、同時に、さまざまな契約形態、プリペイドだったり法人契約だったり、あるいは運用実態もさまざまございます。そういった中で、現時点において一概に個人情報、個人識別符号に該当するとは言えないものというふうに考えております

 今御指摘いただきました昨年十二月の骨子案、これにおいて携帯電話番号を実は例示しておったというふうなことにつきましては、骨子案では個人情報の新たな類型を法律レベルにおいて規定しました。これらの類型にどのような情報が該当するかにつきましては、情報通信技術の急速な進展等に柔軟に対応できるように政令を定めるというふうな枠組みを示したものでございまして、その際、参考資料として御指摘の携帯電話番号を例示したというふうなことでありますが、これらは正式に政令で定めることまでその時点で決定しておったものではございません。

 その後、骨子案をもとに条文化していく中で、消費者の方々あるいは民間企業の方々からの御意見等を踏まえて、携帯電話番号につきましては、さまざまな契約形態、先ほど申し上げました運用実態がある中で、現時点において一概には個人情報に該当するとは言えないというふうな判断に至っておるものでございます。

 今後、政令の制定、運用に当たりましては、諸外国における取り扱い、あるいは技術動向もございましょう、これらに注視をしながら、社会実態をしっかりと反映したものに、そして該当性が明確になるようにというふうなことで努めてまいりたいと思っております。


○大西(健)委員 今お話があったように、確かに、プリペイドの携帯みたいなものもありますよね。ただ、キャリアを変えても携帯番号はそのまま持ち続けることができたりということでいうと、だんだん個人と結びついていくのかなというところもあります。

 今大臣の御答弁の中に、社会実態をという話がありましたけれども、私もその部分が重要じゃないかなと思っていまして、法律的な定義を離れても、一般の国民の皆さんが、何が個人情報なんだろうなといったときに、携帯の番号というのは多分個人情報なんだろうなと思っておられるみたいな、そういう国民の意識みたいなものも判断の中に一定程度やはり考慮していただく方がいいんじゃないかなというふうに私は思っています。

 その中で、次の資料ですけれども、これは、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社というところが、少し前の調査になりますけれども、個人情報に関する消費者意識調査というのを行った結果であります。

 ここでいくと、線を引いておきましたけれども、メールアドレス五三・五%、携帯電話、これは携帯電話と氏名とかじゃなくて携帯電話のみで五二・五%「消費者の意識としては必ずしも個人が特定できる情報を「個人情報」と捉えているわけではなく、個人情報保護法での定義とのずれが認められる。」とまさに書いてあるんですが、一般の皆さんは、個人情報と言われて何か頭に浮かぶのは、やはり携帯番号というのは個人情報なんじゃないのかなと思われているんだと思うんですね。

 こういうことというのは、やはり法制度をつくっていく上で、消費者の意識と実際の制度というのが余りかけ離れるというのも私はいかがなものかというふうに思うんですが、今後、政令で定めていくに当たって、こういう消費者の意識をどういうふうに考慮されるべきと大臣はお考えか、お答えいただきたいと思います。


○山口国務大臣 当然、御指摘のように、消費者といいますか、やはり国民の皆さん方の思い、お考え、これもしっかりと把握をした上で、先ほど申し上げました、まさに社会的な実態をしっかり踏まえた上で判断をしていく必要があろうかと思っておるわけです。

 ただ同時に、一方においては、今お示しいただきました世論調査でありますが、やはりその後、いろいろな技術あるいはサービスの変化、多様化によって、国民の皆さん方の意識、あるいは年代層によってまたさまざまな意識もあろうかと思います。そこら辺をしっかり踏まえて今後検討していきたいと思います。


○大西(健)委員 ぜひ、意識というのも含めた社会的な実態というのを踏まえた検討をお願いしたいというふうに思います。

 先ほども、今回、個人情報の定義に当たって二つの類型をというふうにお話があったんですけれども、これは昨年の十二月時点の資料なのでちょっと古いですが、まさにこの二つ目の類型、符号というものを保護していくということでありますけれども、例えば、新経済連さんを初めとするインターネット業界の中には、そもそも文字や数字単体で個人を特定することなんてできない、だから、例えば、この(二)の類型というのはそもそも余り意味がないんじゃないか、事実上これに該当するものはないんじゃないかとまで言っておられるということなんです。

 大臣、こういう見解に対して御所見があれば、ぜひお願いしたいというふうに思います。


○山口国務大臣 個人情報ということを考えた場合に、情報単体から特定の個人を識別することができるか否か、この判断がやはり大事なわけでその判断を行う際の基準は、一つは個人と情報の結びつきとか、情報の不変性とか、あるいは直接個人に、いわゆる本人到達性、そこら辺の要素があるわけであります。

 先ほど携帯電話に関して御答弁を若干申し上げましたが、個人識別符号、これの該当性の判断基準としては、さまざまな要素を総合的に判断するというふうなことにしておりまして、これらの要素に該当するものであれば、現時点では、例えば旅券番号とか運転免許証番号とか、文字や数字単体であったとしても個人を特定することができる場合があるというふうに考えられるわけでございます。

 いずれにしても、今後、政令の制定あるいは運用に当たっては、これまた諸外国における取り扱いも大事でありますし、技術動向等もしっかりと見ながら、民間企業とか消費者の皆さんの御意見も踏まえることによって、再度申し上げますが、社会実態を反映して、該当性が明確になるように努めていきたいと思っております。


○大西(健)委員 改めて、私も見てみて、あと御答弁もきょうも伺って思うのは、端末IDなんかは当たらないと言われている一方で、まだまだちょっとよくわからない部分があるな、まさに今後の政令の定め方いかんだなというふうに思いますので、その部分においては、今おっしゃったように、広く関係者の御意見を聞いていただきたいというふうに思います。

 それでは、次の質問に行きたいと思います。


(略)


平成27年5月20日

衆議院内閣委員会第7号


○緒方委員 民主党、緒方林太郎でございます。


(略)


 その上で、今回、個人情報保護法改正でありますけれども、そもそも論として、今回の個人情報保護法の改正によって、個人情報の定義、範疇、そういったものが拡大されているということはございますでしょうか。これは、では、向井審議官。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 今回の個情法の改正におきましては、個人情報の定義の部分を改正してございますけれども、これは定義を明確化したものというふうに理解しておりまして、拡大するものではないというふうに考えております。


○緒方委員 そうですね。今回の法制度の個人情報の定義というのはあくまでも明確化であるということでありますが、その明確化がどれぐらい行われているかということについて、これから少し質問をさせていただきたいというふうに思います。

 二条のところにあります個人情報の定義のところを見ておりますと、何が入って何が入らないのかということについて、残念ながらよくわからないところがまだ残ります。

 例えばですけれども、これも何度も議論に出ておりますけれども、携帯電話の番号というものについては、これは現時点ではまだ決まっていないというふうに聞いておりますが、その理解でよろしいですか。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 先生の御指摘は、いわゆる識別符号に当たると思います。

 携帯電話番号というのは、基本的には当然、個人の識別性を高めるものであることは疑いがない。したがって、もともと照合することによって個人情報となるべきものの範囲に、識別することに非常に強い働きを持っていることは事実であろうと思いますが、まさにこれ単体で個人情報になるかならないかというのはやはり議論がいろいろあろうと思っておりまして、一概に個人情報に当たるとは現時点では言えないのではないかというふうに考えております。


○緒方委員 一概に言えないということでありましたが、では、一概でなく言えることがきっとあるんだろうと思います。

 ここが明確になってこないと、結局、実はここが困るところでありまして、事業者も準備をしなきゃいけないとかいうこともございます。個人識別符号のところで携帯電話の番号が入るかどうかというと、定義規定だけを見ると入ってもいいんじゃないかな多分入るんじゃないかなというふうに私自身の理解の中ではそう見えています。ただ、それがいろいろな判断の中で、一概には言えないと。けれども、もしかしたら入ってくるかもしれない。まさにこの審議を聞きながら、携帯電話の業者の方は、どうなるんだというふうに思っていると思います。

 ただ、これは、いろいろなものが政令に入ってくる、そして個人情報保護委員会の規則に入ってくるということでありますが、これを今すぐ出してくれということは、個人情報保護委員会が立ち上がっていない中、難しいわけでありますけれども、そもそも私、知りたいのが、政令というんですけれども、どんな政令ができてくるのかということに物すごく関心があるわけです。

 個別具体的に、例えば携帯電話の番号とか、何々のカードの番号とか、パスポートの番号とか、何かそういうことで実際の物が書かれて政令に入ってくるのか、それとも、政令に落とすときも幾つかの性質のようなもの、個人識別符号の定義規定に書いてあるようなその規定をさらにブレークダウンして、やはりどこか定性的に書かれたもの、こういうことで政令に入ってくるのか、その政令のできぐあいによって、でき方によって全然違うわけであります。

 恐らく、関連業者の方々も、何が出てくるんだろうと。少なくとも、実際の物を見せてくれとは申しませんけれども、どういうタイプのもので政令ができ上がっていくのかということについて御答弁いただければと思います。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 この法案の審議の過程の中でも、例えば免許証の番号とかというのは該当するのではないかとお答えしているところでございますけれども、これらにつきましては、間違いなく、多分、免許証番号という形で政令が書かれることになるだろうかと思います。

 その一方で、全部それで書き切れるかどうかについては、今、なかなか確定的なことはお答えできないのかなと。全部具体的に列挙できるかどうかについては、今後さらに検討が必要ではないかというふうに考えます。


○緒方委員 書かれるものがあり、書かれないものがあるということで、書かれたものについては、では、免許証番号というのはきっと政令に書かれてくるんだなということが今の中でわかってきているわけでありますが、そうでないものというと、実際にこれというふうに書かれないわけでありますから、引き続き、定性的な、何か性質を書いたもので、その他こういうものに当てはまるものとかいうものが書かれたりするのかなということで、やはりここは関連業者の方々からすると、自分はどうなんだという疑問が残るわけですね。

 そこは、この後また質問しますけれども、払拭をする努力をしていただきたいということですが、例えばですけれども、政令の下に、さらに省令に落とすこととか、そういうことはお考えでしょうか


○向井政府参考人 お答えいたします。

 通常、このようなものは、結局、はっきりと固有名詞的なものを書くのか、定性的なことを書くのかの二種類だと思われますので、改めて省令に落とすというふうなことは余り現実的ではないのかなと思います。いずれにしても、こういうものを作成する場合、やはり現実の企業の方々からよくヒアリングして、先生のおっしゃるようなことがないようにしていくのが必要だと思っております。


○緒方委員 それで、政令をつくっていく。多分関心があるのが、政令というのがいつごろでき上がってくるんだろうかということですが、この政令というのは、これからできる個人情報保護委員会にかけた上で政令を決定するということなのか。この法律が決まったら、もうそこで政令をばんと出すのか、それとも、来年一月一日に発足いたします個人情報保護委員会での審議を経て政令も決定される、いずれでございますでしょうか。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 この法案が成立いたしましたならば、できる限り、可及的速やかに、個人情報保護委員会立ち上げ前から検討を始めたいと思っております。

 その上で、政令は閣議決定でございますので、個人情報保護委員会の審議等は必ずしも必要ではないのでございますが、その辺につきましては、現時点で確定的なことは言えないんですがとにかくできるだけ早く検討を始めて、ヒアリングも始めて、政令をできるだけ早くつくることが必要であるというふうに考えております。


○緒方委員 なかなかその前後関係、今はっきりお答えいただけなかったわけでありますが、仮に個人情報保護委員会の意見も伺った上でということになりますと、来年の一月一日に個人情報保護委員会が発足をして、いきなりそこでどんと出てくるわけではありませんから、これは個人情報保護委員会の規則も含めてでありますけれども、それから一定程度の期間を経て審議をしてということになりますと、多分来年の今ごろぐらいまでかかっちゃったりするのかなというふうに思うわけですね。

 そのころになって規則であったり政令であったりというものがばんと出てくるということになると、その前に関連業者の方とはいろいろ相談をするということでありますけれども、内閣府がこれからいろいろな関連業界の方と相談をするところに必ずしもはまらない方もいるわけです。日本全国、ありとあらゆる、この法律によって規律される事業者の方が全て、内閣府がこれから法律ができた後にいろいろな協議をしていく対象にならなくて、やはり、政令が出て、そして規則が出て、ああ、こういうふうになるんだと思って、それで動き始める方もいるでしょうし、そういう方の存在を排除してはいけないと思うんですね。

 そうすると、来年の今ごろまでかかると仮定するときに、そこから、ああ、自分たちは対象になるのである、そして、自分たちは規則によればこういったことをしなきゃいけないのである、そのためにはこの投資をしなきゃいけないということになってくると、法律の施行までのリードタイムが半年ぐらいしかないということになります。

 実は、今法律ができますけれども、政令ができて、そして個人情報保護委員会の規則ができ上がって、そこから用意ドンでスタートしようとすると、意外に準備期間というのが短いということがございます。この件について、審議官、いかがお考えでしょうか。


○向井政府参考人 お答えいたします。

 そういう意味では、やはり検討を早期に始めることが非常に大事と思っておりまして、例えば規則で定めるべき事項につきましても、その基礎的な資料等につきまして、あるいは業界の意見等につきましては準備段階でもそろえることは可能だと思っております。

 そういう意味では、委員会が立ち上がり次第、可及的速やかに規則を定めるのが非常に重要だと思っておりますが、その際に、やはり双方向でつくっていくことが必要だと思っております。双方向というのは、まさにヒアリングをしながら案を示していくというふうなことが必要であろうと思っております。

 そういうふうな活動を通じまして、できるだけ準備期間がとれるように、あるいは、準備期間中の周知、広報も徹底してまいりたいというふうに考えております。


○緒方委員 その方向でぜひお願いをいたしたいと思います。

 この件、できるだけ早く、リードタイムがある方が業者さんとしても準備をしやすいし、投資も恐らく必要になる業者さんが出ると思います。最後の最後は、政令が出て規則が出ない限り全体像はわからないわけでありますけれども、においぐらいは、できるだけ早くにおわせて、あなたは絶対入りますから、こんな感じで進みますから、こういう方向でもう準備を始めてくださいというのができるだけ早くできるように、これは、一般論でありますけれども、大臣にお願いしたいと思いますが、いかがでございますでしょうか。


○山口国務大臣 先ほど来、大事な御議論をいただいて、本当にありがとうございます。

 個人識別符号のお話もございました。これも、ともかく、できるだけ個々具体的に書き込みませんと、やはり考え方だけでは大混乱に陥るというのは明々白々なので、そこら辺はしっかり個人情報保護委員会の方にもお願いをして、ちゃんと書き込んでいただくというふうなことはやっていきたいと思います。

 同時に、この法律が成立をして、施行までの間、おっしゃるとおり、やることはたくさんあるわけで。ただ、一方において、さまざまな、例えばさっきの携帯の議論ですけれども、一つは、プリペイドとかいわゆる法人契約と個人契約のものを分けられるのかということもあるんだろうと思うんですね。サービスの状況もあります。海外の状況もあります。そういったことをしっかり議論していただく、あるいは世論の中でも議論をしていただくという時間も必要なのかな。

 そういう中で、しっかりと保護委員会の方で決めていただくというふうなことになろうかと思いますので、そこら辺は、万全を期しながら、かつ十二分な時間をとって、施行というふうなことを考えていきたいと思います。


○緒方委員 ありがとうございました。

 現場の方は、恐らく、この国会の審議を見ながら、さあ、どうなるんだろうかということを非常に注目いたしておりますので、今の大臣の方向で積極的に情報発信をしていただければと思います。


(略)


○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です

 マイナンバー法、個人情報保護法の質問をいたします。


(略)


○塩川委員 この前お尋ねしたときに、携帯電話番号のこともお聞きしたわけであります。年末の骨子案では個人識別符号の例示として含まれていたのに、法案段階では個人情報に係る定義が変更されて、現時点においては一概に個人識別符号に該当するとは言えないと後退をしたその背景には、産業界から携帯電話番号を外してくれという要望があった。新産業創出を目指すということが個人情報保護法を後退させる懸念があるということを指摘せざるを得ません

 個人情報保護法といいながら、個人情報活用による新産業育成法となりはしないのかという危惧の思いもお話ししながら、質問を終わります。


(略)


    ―――――――――――――


○井上委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。


    〔賛成者起立〕


○井上委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。


平成27年5月26日

参議院内閣委員会第9号


○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。今日はよろしくお願いいたします。


(略)


 次に、個人情報保護に関する部分について入ってまいりたいと思います。

 まず、個人情報の定義についてでございますけれども、昨年の十二月の法律案の骨子では個人情報の定義の拡充が示され、例示としまして携帯電話番号、このようなものが示されました。これは政府のパーソナルデータ検討会の議論を受けたものなんですが、今回提案された改正案では、個人の身体の一部特徴を変換した番号、符号等のうち、政令の定めるものという範囲になりましたね。

 なぜ十二月の骨子の内容からこのように変更されたのか、お伺いしたいと思います。


○政府参考人(向井治紀君) 御指摘の昨年の十二月の骨子案におきましては、携帯電話番号を例示していたところでございますが、まず、この例示したものにつきましては、いわゆる個人識別符号という形で、それ単体で個人情報になるものというふうなものでございます。

 骨子案では、個人情報を明確化するための類型としての個人識別符号につきましては法律のレベルにおいて規定し、これらの類型にどのような情報が該当するかについては、情報通信技術の急速な進展等に柔軟に対応できるよう政令で定めるという枠組みを示したものでございます。その中の附属資料に例示が書いてございますが、極めて、何といいますか、限界線上の例示を書くことによって、より議論を深めたいという意図もございますその時点では、これらを政令で定めることまでは決定していたものではございません

 その後、骨子案を基に様々な御議論ございました。もういろんな方から御意見もございました。そういう中で条文化していく中で、まさに消費者とか民間企業の様々な方からの御意見を踏まえまして携帯電話番号につきましては、様々な契約形態あるいは運用実態があることから現時点においては、一概に個人情報に該当するとは言えないとの判断に至っているものでございますが、ただ、当然こういうものは、技術の進歩あるいは社会の流れ、国際情勢との調和というのは必要でございますので、随時見直せるものだというふうに考えてございます。


○相原久美子君 個人情報の範囲というのは、国際的なやっぱり基準と一致することが必要なんだろうと思うのですけれども、五月八日の衆議院の内閣委員会で、政府は、今お話しになりましたように、携帯番号については、現時点において、単体で一概に個人情報となる個人識別符号に該当するとは言えないというような答弁がございまして、クレジットカード番号、メールアドレスについても、現時点では一概に個人識別符号に該当するとは言えないという答弁でしたね。さらに、携帯番号の通信端末IDは個人識別符号に該当しないということにしているようですけれどもマスコミ報道などを見ますと、EUも米国も端末識別情報を保護対象とする方向を打ち出しているというような報道ですとかEUでは端末IDについて個人を識別し得る場合は保護対象であると、このような報道がなされていました

 また、三月十七日には日EU規制協力に関する共同文書が取りまとめられていましたけれども、この中で個人情報の保護にも触れていられました。仮に個人情報の定義や範囲が日本とEUで違いがある場合、EUから十分性の認識を受けることに支障はないのでしょうか


○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。

 EUにおきましては、一九九五年に定めましたEUデータ保護指令、この指令というのはEU各国にこれに基づいて法律を作るようなものを要請するというものでございまして、この指令そのものが法規範を持つものではございません。それに基づきますと、個人データの取扱いに関する助言を行う機関として二十九条作業部会、これは各国にそういう立法を助言する機関でございます。その同機関の個人データの範囲においての意見書によれば、携帯電話番号と端末IDはいずれもEUデータ保護指令が定める個人データに該当するとされております

 一方で、現在さらにEUではこの保護指令を法律化する、強制的に法律化するような動きもございまして、その中にも入ってございますがこれは結構難航しておりまして、ここ二、三年議論がなされていると。

 アメリカも、御指摘のとおり、そういう草案は出ておりますけれども、まだ議会での議論にも入っていないという状態になってございます。

 これらの状況をよく見ていく必要が今後あるんだろうなということは十分認識をしておりますが他方、EUの十分性の取得に関しましては、これまで公表されている資料等から推測されるEUが日本が不十分としている点につきましては、独立した第三者機関がないということ、それから機微情報に関する規定がないということ、それから小規模取扱事業者について例外扱いをしているということ、それから越境データ移転についての制限がないということ、それから管理請求権の明確化がされていないということ、このおおむね五つが挙げられているというふうに考えておりまして、これらの点につきましては今般の法改正において必要な対応を取っているところでございます。


○相原久美子君 EUからの十分性は今回の改正で一定程度クリアできるということのようですけれども一方では、EUでの議論も、それからアメリカでの議論も端末ID等々についての議論は進んでいるようですから日本も遅れることなく対応をしていっていただければなと思います。

 次に、個人識別符号ですとか要配慮個人情報については政令で具体化するが、個人識別符号となり得る情報は広範になって、それだけでは個人情報に該当がしないとしても、組合せによっては個人を特定することもあり得るのではないかという指摘があります。どのように政令で個人識別符号の範囲を明確にしていく予定なのでしょうか


○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。

 今回の個人情報の改正におきましても、改正前からございます、他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができるものにつきましては個人情報として引き続き保護されます。

 一方で、個人識別符号は、これは単体のみということでございますので、仮にこれに、個人識別符号に当たらないからといって必ずしも個人情報にならないということではなくて、むしろ、例えば携帯端末ですとかそれらのものにつきましては、他の情報と照合することにより個人を識別する能力はやっぱり高いものだと当然考えられるというふうに思います。

 そういう意味で、これらのそういうものにつきましても、これまでどおり、容易に照合することにより個人を識別することがなるものにつきましては当然個人情報に含まれると。一方で、これ単体のみで確実に個人情報だと言えるものにつきましては政令でこれこれこういうものというものを具体的に書いていくというふうになろうかと考えております。


○相原久美子君 法改正の目的の一つはグレーゾーンの解消にありますが、技術の発展に伴いまして多様なデータが発生してくると思います。技術革新のスピードに対してどのように政令でグレーゾーンの解消を進めていくのか。民間のデータ活用団体からは、端末IDについては民間の認定個人情報保護団体で対応して、そして個人情報保護委員会が監督するのが現実的であるという意見もありますけれども、その意味では、民間の認定個人情報保護団体と、そして行政にある個人情報保護委員会との役割分担についてお伺いしたいと思います。


(略)


○若松謙維君 公明党の若松謙維です。


(略)


○若松謙維君 ちょっとそれに関連して、先ほどこれも相原委員から、携帯電話番号については個人情報ではないというようなお話をされて、これもたしか平成二十六年十二月十九日のパーソナルデータに関する検討会ですか、議論されているんですが、それでは、じゃ、例えば旅券番号、運転免許証番号、これはどういう扱いになるんですか


○政府参考人(向井治紀君) 旅券番号、運転免許証番号につきましては、公的な機関が発行した個人を特定する番号でございますので、個人識別符号に入ると考えております。


○若松謙維君 そうすると、じゃ、先ほどの携帯電話はまだ個人情報ではないけれども、今後の社会実態に応じていわゆる個人情報になり得るという、そういう認識ですか


○政府参考人(向井治紀君) まず、携帯電話番号につきましては、法人携帯あるいはプリペイド等もございます。また、比較的容易に番号を変更しようと思えばできる、そういうふうなものでございますので、それらの実態を踏まえると一概には当たるとは言えないということでございますけれども一方で、個人を特定する能力の高いような情報であることには間違いないだろうと思います。

 そういう意味で、照合して個人情報になるという点におきましては、当然のことながら、そういうふうなものが含まれている情報につきましてはその可能性が高いと。さらに、先ほども申しましたように、社会情勢の変化及び国際的な情勢の変化、これにやっぱり敏感に対応する必要もあるというふうに考えております。


○若松謙維君 分かりました。

 改めて、じゃ、もし分かればなんですが、この携帯電話番号、海外でいわゆる私たちが議論している個人情報に定義しているという国ってあるんですか


○政府参考人(向井治紀君) 先ほど申し上げましたが、EUでは保護指令を出して、保護指令の中に当たるということを保護指令に基づいた機関が意見として出しているというのがございます。ただ、それは法規範ではないただ、それに基づいて法律を作っておりますので、EUの中には具体的にそこまで書いているところはないでしょうけれども、裁判例では、具体的な裁判例では当たるというふうな裁判例もあるようではございます。ただ、明確に入る入らないというふうな法律があるかどうかについては承知してございません


○若松謙維君 分かりました。じゃ、ちょっとこの件はまた注視して、これからも議論していきたいと思っております。


(略)


○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎です。


(略)


 もう随分前から議論があって、そのPTから大臣はもう参加されていた、世界の実例とかもいろいろ見てきたんだよということをお話しいただいたと思うんです。決して産業界の圧力なんかではないというようなお話もいただいたと思うんです。

 でも、実際にそのような提言といいますか意見が出されていると。新経済連盟、これは三木谷さんが代表されているんですかね、そこから個人情報の定義として携帯番号等の例示は不要だというようなお話が出てきている、意見として、要望として出ているんだと個人の識別符号というのを付けていくのに対して電話番号は除外しろよというような、簡単に言うとそのような要望、意見が出てきているということなんですよね。携帯電話番号など必ずしも単体で特定識別可能ではないので不適切である、削除すべきですというようなかなり踏み込んだというか、はっきりとした意見がこのような経済団体からも出されている状況というのは確かにあるということです。

 自民党の平井たくや議員は衆議院の内閣委員会で、今回新設される個人情報保護委員会について、個人情報保護委員会は個人情報の利活用を推進する役割も果たすべきである、委員の人選も非常に重要であり、個人情報の保護と利活用のバランスの取れた人選とすべきであることから、特に民間企業における個人情報の利活用の実態に精通した者を積極的に任用すべきと考えますと主張しています。この平井たくや議員の質問に対し山口大臣は、個人情報の取扱いにつきましては、その保護と利活用をバランス良く推進するということが重要だと認識をいたしておりますと答弁をされました。

 このまま聞いちゃったらすうっと流れちゃいそうになるんですけれども、何かこの、何といいますか、この個人情報というものの原理原則というものに立ち戻ると何かおかしくないかな、この質疑と答弁というふうに考えちゃうんですよね。本来、個人情報の保護というものと利活用というものは相入れないものじゃないですかね。個人情報の利活用を喜ぶ国民なんてほぼいませんよね。多くの人々は望んでいないということなんですよ。

 利活用が進んで、じゃ、一般庶民はどういうことが起こるかと。迷惑なダイレクトメールがたくさん届くかもしれない自分の個人情報が出ていっているわけだから。それだけじゃなく、勧誘電話もたくさん掛かってくるかもしれない。それだけじゃなく、いろんな詐欺に巻き込まれる危険性もあるかもしれない

 この利活用という部分に関して一般庶民が受ける恩恵は一体何なんだということだと思うんですよね。これを望んでいるのは、個人情報で金もうけを広げたい企業と利害関係者というところに集中するんじゃないかなと思っちゃうんですよ。何より、利活用にはプライバシー侵害のおそれが大いにあるからこそ第三者委員会を立ち上げるわけですよね

 民間企業における個人情報の利活用の実態に精通した者を委員に積極的に任用したらどうなりますかね。個人情報の利活用を推進する役割を持った委員会が誕生すればどうなってしまいますかね。個人情報の行き過ぎた利活用に対してブレーキを利かせることができる専門家が多く任用されないのであれば、この委員会って何かつくる意味あるのかなと思っちゃうんですよ。

 山口大臣は、個人情報保護委員会の委員長及び委員、そして専門委員の人選を通じて、個人情報保護委員会全体として個人情報の保護と利活用のバランスの取れた体制を構築してまいりたいと答弁されていました。私は、まあおっしゃりたいことは分かるんですけれども、やはりそうではなく、法律の目的のとおり、適正かつ効果的な活用に配慮しつつ、個人の権利利益を保護するための人選に力を注いでいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。


○国務大臣(山口俊一君) 一律に個人情報、これの利活用というのは全て悪だという、あるいはプライバシー侵害だということに私はならないんだろうと思うんですね。

 さっきちょっと申し上げましたように、先般の現行法の個人情報保護法、やはりこれを、まあ誤解でしょう、恐らく誤解が大半だったんだろうと思うんですが、やっぱりせっかく学校が休みのとき、何かあったときに通知をする名簿が出せなくなったとか、あるいは町内会の役員さんの名簿も出なくなったとか、いろんなことがあって不便を被りましたし、どだいこれ、個人情報というものの利活用がなければ宅急便も届きませんそうしたやはり人間の知恵としていかにうまく個人の権利利益を侵害しない形で個人情報を有用活用していくということも、一方において私は大事な話なんだろうと思っておりますが。

 お尋ねの個人情報保護委員会、これも御答弁申し上げましたように、しっかりバランスに配慮していきたい。当然、ですから、消費者を代表する、消費者行政あるいは消費者の思いをよく分かっておる方にも入っていただきたいと思っていますしあるいはこうした個人情報に関する専門家といいますか、しっかりした見識をお持ちの方、あるいはまた様々な事業を通じて個人情報の新たな利活用の現状等々をしっかり知っておられる方等々、そういった様々な方々に入っていただいて、バランスの取れた人選の中で、個人情報保護委員会の中でお互いに意見を闘い合わせて、あるいは知見を御披瀝いただいて、そしてバランスの取れたまさに個人情報保護委員会の運営というか、その後の政令あるいは規則、ガイドライン等々の、あるいはその後の周知啓発等々に当たっていただきたいと考えております。


○山本太郎君 ありがとうございました。

 大臣の今の御答弁の中で、個人情報がなければ宅急便も届かないよということをお話しされたと思うんですけれども、それってどういうことなのか教えていただいていいですか。ごめんなさい、勉強不足で。


○国務大臣(山口俊一君) 例えば民間の宅配業者にしても、我々の個人情報を把握をしておるからこそその場所等々に持っていくことができるわけでありますので、そこら辺、一切個人情報は出さないというふうなことになってしまいますと、例えば戸籍といいますか、市役所、役場に行けば当然住民票等々があるわけですが、これはもう見ることができませんし、そういった事業所、事業者というものもやはりそういった個人情報というのを、例えばあれですね、電話帳もあるでしょうし、いろんな形での情報を収集、個人情報を収集しない限り、なかなか十全の御商売はできないんだろうということでございます


○山本太郎君 ありがとうございます。

 宅急便の話が出たので宅急便のことをお聞きしたんですけれども、少なくとも利用者が望んでその事業者に頼んで、荷物を運んでいただいた時点でもうその話は終わるわけですね、仕事はその宅急便業者がよそにその名簿を売ったりとかしているわけじゃないですものねだから、なかなかちょっと宅急便ではイメージが湧かないなという感想を率直に持ったんですけれども、次にお聞きしたいと思います。

 法案の第二条二項の個人情報としての個人識別符号について質問いたします。

 マイナンバー、運転免許証番号、旅券番号、基礎年金番号、保険証番号などは個人識別符号に該当すると。携帯電話番号、クレジットカード番号、メールアドレス及びサービス提供のための会員IDについては、様々な契約形態や運用実態があることから、現時点では一概に個人識別符号に該当するとは言えないということです。

 政令で個人識別符号と規定されない場合は、携帯電話番号、クレジットカード番号、メールアドレス、アカウントなどの会員制IDは個人識別符号ではない、すなわち個人情報ではないよということでしょうか


○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。

 個人識別符号はその単体のみで個人情報となるものでございますが、一方で、他の情報と容易に照合できる、他の情報と照合することによりまして個人が識別できるものにつきましては個人情報となります

 通常、それらの、特に携帯電話番号等の番号の入った情報、それはほかの情報も当然入っているわけでございますが、それらの場合は識別性が高くなる可能性が高いというふうに言えるのではないかと考えております。


○山本太郎君 なるほど、その情報単体で個人が識別できるものをそう呼ぶ、個人識別符号と呼ぶと、それに該当するものだというお話でしたよね。ありがとうございます。

 携帯電話番号は当然、個人情報、個人識別符号そのものではないでしょうか電話すれば相手出ますしね電話して相手つかまって、そこから詐欺が始まるということもあるわけですよね、おれおれ言うてどう考えたって個人が直接結び付くものですよね。単体としてこれ個人と識別できるものですよね。

 携帯電話番号がなぜ個人識別符号に該当しないのか、明確に説明ください


○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。

 携帯電話番号の場合は、まず、契約形態が法人契約であったり個人契約であったり、あるいはプリペイドの場合はなかなか個人が識別できないという問題がございます。

 さらに、到達性という点では、先生御指摘のとおり、電話を掛ければ到達するという意味で高いのでございますが、一方で、携帯電話番号というのは変更可能でございますし、変更された場合には後ほど別の人がその番号を使うということになりますので、完全に一対一では対応していないということもございます。

 これらの実態を踏まえながら、あるいは諸外国の実態等を踏まえて、このような、何といいますか、個人識別符号に該当するかどうかを判断していく必要があると思いますが、これは現時点のものでございまして当然、社会情勢の変化、あるいは諸外国の情勢の変化によっては柔軟に対応していく必要があると考えております。


○山本太郎君 じゃ、法人契約とかプリペイド以外のものであれば、これ、携帯電話番号も個人識別符号に該当するんじゃないかなと思うんですよ。

 電話番号をころころ変える人がいると言うけれども、ころころ変える人の方が数少ないですよ電話番号が変わるということは何かあったのかなとかという心配につながりますからだから、電話番号がずっと同じ番号を持ち続けているということは信用にもつながるというような感覚は若い人でも持っていますよ

 そういう意味で、だからそれには当てはまらないんだということ自体がおかしいと思うんです。だから、法人契約であったりプリペイド以外の携帯電話番号というのは個人識別符号に該当するんじゃないかと思うんですけれども、どうでしょう。


○政府参考人(向井治紀君) 番号そのもので法人契約かプリペイドかというのはまず区別できないというのが一つございます。その中で、仮に区別できたとして、個人のものだけを集めたものを、それを個人情報の識別符号になるかどうかにつきましても、一つはやっぱり不変性の問題がございます

 それから、何といいますか一対一の対応という点では、共同利用の場合もありますし、逆に個人が何台も持っておられる場合もあるだろうと思います。そして、社会通念上、携帯電話番号を変えることがというのもございますが、一方で本人が希望すれば直ちに変えられるものでもございます。

 したがいまして、そういうふうな契約形態等の状況を全部考え併せますと、今現在の時点では、携帯電話番号だけで個人識別符号というのを一概には言えないのではないかというふうに考えているところでございまして、これらはもう随時検討していくものだというふうに思っております。


○山本太郎君 ごめんなさい、これはあったかどうか分からないんですけど、携帯の端末に付いているIDということに関しても同じような考えですか


○政府参考人(向井治紀君) 携帯端末IDとか、あるいはいろんな機器にID付いてございますが、これらは基本的には機器に振られたいわゆるIDでございまして、まさに携帯電話番号よりも更にそういう点では該当性が少ないのかなと。特に、携帯を変えることは結構二年ごととか三年ごとに変える方が多いと思いますので、そういう意味では更に該当性はやや緩いのかなという気がしております。


○山本太郎君 これ、位置情報って分かっちゃうんじゃないですか、携帯電話。携帯電話で位置情報分かりますよね。国もそれやろうとしていますよね。これ、位置情報分かっちゃったりとかしたら、これはプライバシーの侵害になりませんか番号だけで直接つながるだけじゃなくて、どこにいるかも確定することができるかもしれない

 例えば、今日、渋谷でセールがありますよ、じゃ、渋谷で乗り降りしているような人たちを例えばグループ化して、そこに対してここでセールやっていますというようなお知らせもできるようになるかもしれない利活用ってそういうことですよね。利活用ってそういうことじゃないですか。一部じゃないですか、それも、例えば。というふうになっていくと、これ、プライバシーという部分でかなり狭まっていくんじゃないですかね。本人がどこにいるのかも特定されてしまい、そして電話をすれば直接つながってしまう。

 携帯電話というものは、今、現代の私たちにとってプライバシーというものを象徴するものの一つだと思うんですよねそれに対して今、個人の識別符号というものにはされないということ自体がちょっとおかしいなと思うんですけどね

 次に参ります。

 クレジットカード番号……(発言する者あり)何かありますか。済みません、ありがとうございます。委員長、お願いします。


○政府参考人(向井治紀君) まさにそういうふうに、今現在、位置情報につきましては本人が選択できるというのもございますし今おっしゃられたようなサービスは現時点ではできないと思いますが将来的にそういうふうなものができるようになってきたら、それは当然、個人識別符号に該当性が高くなるものだと思います。そういうサービスの利用形態とか、そういうのを見ながら判断すべきものだと考えます。


 (転載者コメント:え?今の時点ですでにできるサービスだが?)


○山本太郎君 言いたかったのは、今、現代の人々にとって携帯電話というものは物すごく身近で、先ほど言われましたように、どこにいるかも分かる、それは自分でオン、オフできるかもしれないけれども、通話という部分でもプライバシーの象徴としてのものがここに該当していないということ自体がちょっとおかしいなと思うわけですよ

 次の質問へ行きます。

 クレジットカード番号、これどうして個人識別符号に該当しないのか、明確にお願いします。


○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。

 委員御指摘のクレジットカードにつきましても、契約形態が様々ございます特にクレジットカード番号につきましては、カード取扱事業者が個人契約と法人契約が区別できないというところもございます。それから、クレジットカードにつきましては、クレジットカードを管理する法律におきまして、一応個人情報と当たらないことを前提に様々なクレジットカード会社に対する規制措置を講じているところでございますので、現時点では当たらないのかなというふうに考えているところでございます。


○山本太郎君 クレジットカード番号が分かったところで何もできないよというお話なんですかねサインもあるし、PINナンバーもあるだろうしということだったら別に、でも、かといってクレジットカード番号をさらしたい人なんて誰もいないですよね自分のプロフィールの横にクレジットカード番号を一緒に入れる人いないでしょう隠されるべきものなんですよね、これって。余り言いたくないというか、何か巻き込まれるおそれがあるんじゃないかと。確かに、このクレジットカードによる被害とかも増えてきているわけです、あるわけですよね、ある一定数は。

 メールアドレス、これも個人識別符号に該当しないんですか


○政府参考人(向井治紀君) 個人のメールアドレスにつきましても、プロバイダーとの契約によるもの、あるいはフリーメール、独自のドメインを有する会社等の組織から与えられるもの等、様々な利用形態あると思いますし、変更も比較的容易でございますから、一概には個人識別符号には入らないというふうに考えております。


○山本太郎君 インターネットを利用するときのSNSとか、そういうアカウントとかというものに関しても、これは識別符号には該当しない


○政府参考人(向井治紀君) そういう事業者のアカウント等につきましても、基本的には同様の考え方だと思っております。もちろん、契約形態等によって今後検討する余地は十分にあるかとは思います。


○山本太郎君 ありがとうございます。

 携帯電話にしても、キャッシュカードにしても、そしてこのSNSのアカウントにしても、メールアドレスにしても、これ、それを手に入れるためには個人情報、裏にあるんですよねメールアドレスなんかであれば、少しの個人情報でそれを手に入れることができるかもしれないけれども、ほとんどが口座とつながっていたりとか、個人情報が山盛りその後ろにあるわけでしょうここで何かがあった場合に、取り返しが付かないからそういうことを表に出されたくないし、そういうものを利活用余りしてほしくないという人たちの意見の方が多いと思うんですよどうしてこれを個人識別符号に該当してくれないのかだって、そこが一番商売やりたいところだからということですよね。その利活用につなげるといったら、電話だったりメールだったりというところが閉ざされちゃったら意味ないじゃないかということだと思うんですけれども、続いての質問行きたいと思います。


(略)


平成27年5月28日

参議院内閣委員会第10号


○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。今日は久しぶりに内閣委員会で質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。


(略)


 まず、定義の関係で、先ほど大臣既に、今回グレーゾーンの問題だと、グレーゾーンの解消を図っていくんだということで説明がありました。じゃ、改めて確認しますが、今回の新たな定義、特に個人識別符号を設けたということも含めて、個人情報の範囲というのは拡大するんですか、しないんですか

 つまり、これまでグレーゾーンがありましたね。グレーゾーンというのも、黒に近いグレーゾーンと白に近いグレーゾーンと、当然幅が、濃淡がすごくあるわけです。じゃ、そのグレーゾーンを解消するんだけれども、今回、個人識別符号を設けた、これによってグレーゾーンはどっちに行くんですか。白に行くんですか、黒に行くんですかそれによって個人情報というのが拡大するのか狭くなるのか、分からないんですね。

 そこ、大臣、もう一回、グレーゾーンはどうなるんですか。


○国務大臣(山口俊一君) これはもう基本的に今、石橋先生おっしゃったとおりで、これまでグレーゾーンとして例えば勝手に使っておったものもあるわけですね。あるいは、よく分からないのであえて使わなかったというふうな様々な情報があるわけで、そこら辺を交通整理をすることによって、一つには、やはりこれは個人情報ですよ、あるいはこれは大丈夫ですよというふうな格好になるわけで、ですから、基本的には増える部分もあるでしょうし、減る部分もあるでしょうし、そこら辺の交通整理をしっかりやっていくというふうなことが大事なんだろうと。

 今回、とりわけ匿名加工情報というふうな類型を入れるわけでありますが、これによって、加工することによっていわゆる個人情報ではないというふうな形にしていく。しかしながら、それも流通の過程等々、収集の過程等々においてはしっかりやはり個人情報の保護という意味で歯止めを掛けていくというふうなことで、言わば、これまでどっちなのかな、これ使いたいんだけれども使えないのではないかな、あるいはもう使ってしまえということでやってきた、様々なそこら辺の交通整理をしっかりやらせていただくというふうなことなんだろうと思います。


○石橋通宏君 まだすとんと落ちませんが、ちょっと匿名加工情報のところは後ほどやります

 個人情報と匿名加工情報をある程度明確に分けて議論した方がいいと思いますので、今、個人情報の範囲の話について確認をさせていただいていますから、そこは絞って大臣も整理された方がいいかなと思いますけれども。

 そうすると、グレーゾーンは今回なくなるという理解でよろしいですか。例えば、個人識別符号というのを今回設けた、これ、具体的に政令で列挙する。これ、限定列挙なんでしょうか。全ての対象となる個人識別符号を政令で全部網羅的に示すということでよろしいんですか。それとも、網羅的にはそれはさすがに示せないから、やっぱりグレーゾーンは今後とも残るということになるんでしょうか。そこの確認だけ端的にお願いします。


○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。

 個人識別符号に関する政令につきましては、運転免許証番号、旅券番号等の具体的な情報の名称を規定する方法、それから、幾つかの情報が当てはまるような情報の性質を規定する方法と両方を想定しているところでございます。

 ただ、いずれにしても、できるだけ明確化するというふうなことでございますが、そういうふうな情報の性質を規定するようなものにつきましては若干の幅が出る可能性は十分にあるとは思います。

 個人識別符号についてはそういうふうな考え方で、個人識別符号に当たるか当たらないかの明確化はできるだけ図る必要はあるんではないかというふうに思っております。


○石橋通宏君 確認ですが、グレーゾーンはやっぱり残るということですね


○政府参考人(向井治紀君) 一〇〇%解消するということはなかなか難しいのではないかと思います。


○石橋通宏君 その点、確認させていただきました。また後ほど、若干また戻って質問させていただきます。


(略)


平成27年6月2日

参議院内閣委員会、財政金融委員会連合審査会第1号



平成27年6月2日

参議院内閣委員会第11号


○委員長(大島九州男君) ありがとうございました。

 以上で参考人の方々からの意見の聴取は終了いたしました。

 これより参考人に対する質疑を行います。

 質疑のある方は順次御発言願います。


(略)


○山本太郎君 ありがとうございます。先生方の貴重なお話を聞かせていただきました。引き続き、中学生でも山本太郎でも理解できるように是非教えていただきたいと思います。

 私たち生活の党と山本太郎となかまたちは今回の法案に反対というふうに決めておりまして、何度か審議した中で、是非その決定が揺らぐぐらいの、それを覆せるぐらいの説得力のある答弁をお願いしますということを言ってきたんですけど、いまだにそれは覆されないままというような状況なんです。

 個人情報保護法は、基本的人権であるプライバシーの権利、自己情報のコントロール権を確立するための本来の目的である個人情報の保護が弱くなって、個人情報の利活用推進法に改悪されていると感じます。マイナンバーについては、全てを共通番号にするのはプライバシーの保護の面でもサイバーセキュリティーの面でもリスクが高く、国際的にも周回遅れの法案なんじゃないかなというふうに思うんですね。分野別の番号制度にすべきだと思うんですけれども、そこで、参考人の先生方にお伺いいたします。

 政府は、携帯電話番号、クレジット番号、メールアドレス、SNSのアカウントやポイントカードなどの会員制ID番号は、個人識別符号、すなわち個人情報ではないと言っています。私は、これらは当然保護されるべき個人情報だと考えるんですけれども、参考人のお三方の御意見、いかがでしょうか。山本先生から順にお願いできますか。


○参考人(山本隆一君) 個人がその時点で識別できる情報であっても、容易に変更できるとかという理由で個人情報でないというふうなことを言われていると思うんですけれども私、個人的には、個人が識別できる以上は個人情報だというふうに考えています

 ただ、例えば、法人の番号でありますとかアカウントも本当に複数で使っているとか、それからIPアドレスも全く違うところとかというのがありますので一律に個人情報とは言えないとは思うんですけれども、個人情報である場合があるというふうに私、個人的には考えています。


○参考人(城田真琴君) 今の山本参考人と同じ意見なんですけれども、携帯端末のIDに関して言いますと、やはり先般、いろんな議論がありますけれども、当然、法人契約の場合は何人かで使い回すということもあるでしょうしそもそも会社の名前で契約されているということがあるんですけれどもただ、今の日本の中で、全携帯の契約数における法人契約の割合ってせいぜい一五%ぐらいと言われているんですね。なので、それ以外の八五%はあくまで個人契約となりますとどちらかというと明らかに個人と一対一でひも付く方が多いわけなので、そういう観点で言いますと、私もやはり携帯端末のIDというのは個人情報だと。

 ただ、もちろんケース・バイ・ケースというのは当然ありますので、一概に個人情報である、個人情報でないと言うのは難しいですけれども、一律に個人情報でないと言い切ってしまうのはちょっとやはり違和感を感じます


○参考人(田島泰彦君) 先ほど発言もしたことなんですが、やっぱり、一応個人情報の定義の中に入れたわけですよね。だから、その意味では規制に前向きな部分は見せているんですけれども、ただ、限定が、先ほど言いましたように、特定の個人や利用者等が識別することができるものというのが法案の中に入っていますので、だから、非常にここが曖昧にされてしまって、最終的には政令で決めるということになってしまうので、私は、事柄の性格上、それはやっぱり個人情報としてしっかり保護の射程に入れて議論すべき問題だというふうに認識しております


○山本太郎君 ありがとうございます。


(略)


○山本太郎君 ありがとうございます。本当ですよね。同意なくどこまでもやっていかれるなんて一番怖いですもんね。

 個人の携帯電話番号、先ほども言いました、個人の携帯電話番号、これ政府の骨子案では、当初、個人情報、個人識別符号として例示されていましたが楽天の三木谷さん、代表理事ですけれども、この方が代表理事を務める新経済連盟の要求もあって、個人情報として例示されなくなりました

 私は、今回の法改正では企業サイドの要求が強く反映され過ぎていると思うんですけれども、三人の先生方の御意見はいかがでしょうか。


○参考人(山本隆一君) 企業サイドの要求がどれだけ反映されているか、ちょっと私、判断しかねるんですけれども、個人の携帯電話の番号は個人情報だというふうに考えていますし、それは多分そう扱われるんだろうと信じております

 それからあと、今の個人情報の改正案は、そもそもプライバシーという概念がもう発生した当時から、情報を使うに当たって本人の権利を守るということがプライバシーの本当に基本的な考え方だと思うんですね。したがって、使わないということに関してはもうプライバシーなんて問題は生じない。ですから、プライバシーという概念が出てきたのは新聞が輪転機で刷られるようになってからなんですね、それまではプライバシーという概念はなかった。それは、新聞で情報がビジネスになるからプライバシーという概念が必要になったわけですよね。

 そういう意味でいうと、守るだけというのは、プライバシーの概念からいうと、本人にとって最もいいことではない。つまり、自分の個人情報は活用しないと、例えば医療を受ける場合に個人情報を全部秘密にしたら診断もできないし、何もできないわけですから、自分の個人情報を活用して自分に最もいい状態をつくると。なおかつ、その時点で自分の個人情報を自分の意に沿わない形で使われないというのが一番大事なことだろうと思うんですね。だから、使われないではなくて、使う方向というのはある意味大事だというふうに考えています。

 改正前の個人情報保護法は、やはりその使うという概念が少し弱かったように思うんですね。今回の個人情報保護法の改正案の方は若干そこが強められています。それプラス守るべきもの、罰則の強化でありますとか、そういったものも一定程度含まれていると考えていまして、私はそれなりに評価はしております。


○参考人(城田真琴君) やはり産業界の意向がどれぐらい反映されているのかというのは、外から見ていても分からないので何とも言えないところなんですけれども、携帯電話の番号が個人情報かどうかといいますと、普通の感覚だと、やはり個人情報に該当するというのが違和感のない考え方なんじゃないのかなと思います。

 法律的に個人情報に該当するか否かというのはもちろん大事なことであるんですけれども、そうはいっても、結局、携帯電話の番号を使ってじゃどういうサービスをするのかというところが正直余り見えていないんですね何となく、今の個人情報を活用したいという議論の中でも、規制を緩くしておいて、ひょっとしたら後で何か使い道があるんじゃないかというようなところの期待から、個人情報に該当しないというような整理をしておく方がもちろん楽は楽だと思うんですけれども、結局、最終的に何かしら消費者に対する個人情報を使ったサービスをする場合に消費者にそっぽを向かれてしまっては意味がないことなので、それは法律的に、法律に係る係らないというところとは別の議論としてそういう話があるわけなのでなるべく、やはり一般人の感覚からして違和感を感じるような個人情報の定義というのはちょっと避けた方がいいんじゃないのかなというのが個人的な意見です。


○参考人(田島泰彦君) 前にも発言したんですけれども、一律に民間に網を掛ける個人情報というのはちょっとやっぱり無理があるんですね。規制すべきものが規制できなかったり、規制しちゃいけないものを過剰に規制したりという形になるので、私は、やはりせっかくの機会なので、特定の領域ですよね、通信とか信用とか金融、医療、教育、さらには情報の類型、そういうものに即した法規制の在り方、あるいは、ある部分はもっと自由な、例えば自主規制に任せる領域に委ねるというようなきめ細かな対応をしていかないと必要な規制もできないし、逆に規制を過ぎる部分にも、規制が掛かっちゃうということになりかねないので、ちょっと長期的な視野になるかもしれませんけれども、もう一度、そこの辺りも含めて私は検討が求められているのかなというふうに考えております。


○山本太郎君 ありがとうございます。


(略)


平成27年6月4日

参議院内閣委員会第12号